※第七音素を使うと音素が暴走する体のヒロイン 「かっ…はぁ…っ、は…!」 まるで全身を抉り取られ、首をきつくきつく絞められているような息苦しさ。酸素を求めて必死に息を吸い込もうとしたがそれは無駄な抵抗に過ぎなかった。 「おいっ、ファースト!」 シーツを握りしめて肩で息をする私の体をルークが支える。あまりの痛みに視界が霞み、音もよく聞こえなくなっている私は状況を飲み込むのに時間がかかった。 「いつの間に第七音素使って…っ、なんで無茶したんだよ!」 怒鳴りつけつつも心配そうに私を見つめるルークに掠れた声で途切れ途切れにごめんね、と呟く。支える力が強さを増した。抱きしめられた事に安心を感じた私はルークの服を強く握りしめる。 「辛いなら爪立てても構わないからな」 ルークの体温と言葉に心底安堵した瞬間、全身を押し潰すかのような激痛が襲いかかる。その痛みに悲鳴を上げ、ルークの背に思い切り爪を立てた私はそのまま意識を失った。 目を覚ませば抱きしめられたままだったようでルークの髪の毛が頬にさらりと触れる。ずっとこのままでいてくれたのだと思えば自然と笑みがこぼれてしまった。思い切り爪を立ててしまったからルークが起きたらお礼言って謝らなくっちゃなぁ。前もって一度寝たままのルークにありがとうと呟いてそっと髪を撫でるともう一度彼の腕の中で眠りについた。 |