※フレン←ヒロイン←ユーリみたいな関係


フレンを探すためにとユーリ、エステルとともに私も同行することになった。今日はここら辺で野宿しねぇか?というユーリの提案を聞いて私は空を見て驚いた。夕日が沈みかかっていたのに今まで気づいていなかったからだ。

「ぁ、あのっ!ファースト、ユーリ…」

一緒にテントを組み立てていたファーストとユーリを止めるように恐る恐るエステルが声を出した。

「どうしたのエステル?」

「まさか『休まないで進みましょう。早くフレンを見つけないと…』とか言うんじゃねぇだろうな?」

エステルはユーリの言葉にこくりと頷く。フレンを信じよう、あいつは柔じゃないから。そう言って説得させるとエステルは納得してくれた。エステルが寝た頃に私はそっとテントを抜けて見張りをしているユーリの隣にかがみこんだ。

「…フレンのこと、信じてあげられてないのは私のほうかもなぁ」

「…平気だよ。お前は十分すぎるくらいにあいつを信じてる、だろ?」

立ち上がったユーリは私の頭を乱暴に撫でて背を向ける。見張り交換だと言ってユーリは少し離れた場所へと足を進めた。木の根元に腰かけたユーリは顔を手で覆って俯く。お前もやっぱりあいつなんだな。呟いた言葉は星が光を放っている夜空に溶けて、誰にも知られることなく消えた。

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