何よ何よ、フィディオのバーカ。こっちの気も考えないで女の子と一緒でさ。…私が言える立場じゃないのは分かってる。だって彼女じゃないし。あの女の子、彼女なのかな。どうなのかな、不安で仕方ないけどフィディオが選んだ人なら拒めないよ。でもね、辛いよ。ずーっとフィディオばっかり見てたのに気付いてくれやしないんだもの。



何だよ、名前のバカ。いつもいつもブラージとかジャンルカとかマルコとかアンジェロとかと一緒で。俺だって君と一緒にいて話したいし出かけたいし一緒にいたいのに。名前は俺の事が嫌いなのかな。それとも好きな奴が出来たとか。なんでこんなに不安になるんだ。どんどん訳が分からなくなって深みにはまっての繰り返し。無意味なのだろうか。



気付いてよ、バカ。



君はどうなんだよ、名前。



「俺は、名前のこと、こんなに好きなのに」



「…え、」



その瞬間、彼女の顔が真っ赤になったのを鮮明に覚えている。



その瞬間、時間が止まったような気がしたのは、信じられなかったから。



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