「練習一回切り上げてー!お昼ご飯だよ!」



マネージャーが声を上げるのが聞こえてそれを合図に俺たちは切り上げた。…正直飯はうまい、けどこの後に見る光景が憂鬱というか、何というか。一つ溜息をつくとゴーシュに肩を叩かれた。「あいつらはどうしようもないだろ、ウィンディ」「…それもそうだな」そう答えるしかできなかった。



「わぁ、おにぎり!いっただきま、」



「ロココ手!洗ってきてないでしょ!」



ちゃんと取っておくから、と名前がタオルを手渡しながら言うと渋々といった様子で水道に向かうロココ。おにぎりを頬張りながらやり取りを見つめる。戻ってきたロココが名前がつまもうとしていた唐揚げをそのまま手を引きよせて口にしたりだとか、ご飯粒を取ったりだとか。



「ちょっとロココ!私が食べようと思ってたのに!」



「わわっ、そんなに怒らないでよ!」



ぎゃーぎゃーとそんなやり取りを見る度に思うんだが何だあいつら、夫婦か。溜息を吐きながら顔をそらす。「見てられないよ…」ぼそりと呟いた言葉は他のメンバーにも届いていたらしく、全員が全員(監督も含む)無言で大きく頷いた。そんな事も知らぬ張本人達はまだやってる。ああもう、勝手にやってろ!



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