「フィディオ、マーク!」



「やぁ名前!」



「なんだ、また見に来たのか?」



グラウンドへと走ってきた名前はいつもと同じ笑顔を浮かべる。買い物帰りなのだろうか両手には袋。

買い物帰りなんだけどね、と呟いた名前は近くのベンチに腰掛けた。

また一緒に練習してたの?と問いかけてくる名前に頷くと名前は袋の中から飲み物を取り出して俺達に手渡す。

差し入れだから飲んでねという彼女は練習を再開した俺達を嬉しそうな顔で眺めていた。



旧知の仲とはいえ、恋愛の事は別だよね。俺、名前のこと譲る気ないし。そうでしょ、マーク。

幼い時からあいつの事を見てきたんだ、正々堂々とな。俺も譲る気ないぞ、フィディオ。

まぁそれ以前に名前に好きな人がいたら無意味だけど。それはない。どうして?

あいつは興味あるものしか追求しないからな、いないって言っていた。ふぅん、じゃあ勝負できるね。



「どうかした、二人とも?」



「いや、何でもないよ名前。あ、今度何処かに出かけようよ!」



「別にかまわないけど…マークも一緒に行こうよ、ね?」



「たまには3人で出かけるのもいいな、俺も行く」



まったく、相変わらず名前は鈍いなぁ。それがこいつだろ?

そうだね、まぁいっか。じゃぁマーク、正々堂々勝負と行こうか。望むところだフィディオ。



「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -