リュウジ君の髪は本当にさらさらでなめらかで、虜になってしまうくらい。 サッカーをやっている時にふわりと揺れるポニーテール。無邪気な笑顔に映える綺麗な緑色。 「…綺麗」 「それって男に言っても嬉しくない言葉だよね」 背後から響く声に驚いて肩を竦める。ごめんなさい。小さな声で謝るとリュウジ君はにっこりと笑ったままで。 何かおかしい事でもしちゃったかな、何で笑ってるんだろう。ごめんなさい。無意識に出た謝罪の言葉。 「怒ってる、よね。リュウジ君」 「うん、怒ってる。…なーんて嘘だけど」 俺、思ったんだけどね。 「君のほうが俺より何十倍も綺麗だと思うんだ!」 いつもの笑顔があまりにも眩しく見えて私はすぐに目をそらした。限界、です。 |