無理やり攫って、無理やりボロボロに壊してやった。
簡単に崩れた。
抵抗していたがやはり本能にはこいつでも逆らえないらしく、普段のこいつの口からは出るとは思えないほど甘い嬌声が漏れた。
いつもの強気な態度は何処へいったんだろうな。
俺はお前が好きで好きで仕方がないのに。

――私は、好きになれないよ。

いつかこいつが言っていた言葉にズキリと胸が軋んで痛い。
どうしてわかってくれねぇんだよ。

「晴、也。」

掠れた声で息を切らしながら俺の名前を呼ぶ。
汗で首筋には髪の毛がべっとりと絡みついて、理性的な涙を浮かべているお前がやけに愛しく見える。柄でもねぇ。
次にこいつが呟いた言葉に俺は手を止めて、罪悪感が一気に浮かんで、こいつを抱きしめながら何度も何度も謝った。

「私、はる、やにっ、普通にあいされたかったなぁ、」

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テーマ「人外ファンタジー」
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