僕が






光謙






「ひかる!雪!!見て!!」



って朝から騒いでるのは謙也くん



「…なんなんスか…雪ぐらいで」

「雪ぐらいってなんやねん!えぇやんかぁ!」


ってプ-って顔を膨らませる謙也くん
男がそんなんしたかて可愛くあらへんけど謙也くんは別
可愛えぇ。せやけど今の俺は眠たくて眠たくてしゃ-ない


「…俺、眠たいんで」


って布団の中に潜ったら後ろからギャ-ギャ-騒いでるのが
聞こえる。………ちゅうか上半身裸で寒くないんやろうか…
上着でも着ればえぇのに…まぁ俺が脱がしたんやけど…
なんてちょっとウトウトしながら思っていたら


「クシュン」


って聞こえた
…ほら、そないな格好でおるからや
ちょっと気になって謙也くんを見れば鼻が真っ赤


「…寒いんやったら上着でも着ればえぇやないですか」

「………うん」


でもやっぱ外が気になるみたいで
行きたいって顔をしてた。どんだけ気になるねん、雪ぐらいで


「…………っあぁもう!分りましたよ、後で外に行ってやるんで
 とにかく、その格好どうにかしてくれません?風邪引きたいんですか?」

「…いや、引きたくはないけど…ちゅうかほんま?」

「…なにがですか」

「後で外行くって…」

「嘘ついてどうするんスか、面倒くさい」

「……そうか…せやったら…」

「―――――っ?」


もうちょっと寝るっていうて布団の中に入ってきた
―――――っ!?


「つ゛めた!」

「…あ、すまん」

「…………すまんやないですよ、こんな冷えて」


ってギュって謙也くんに抱きついた
謙也くんは光、温かいっていって俺に抱きしめ返した


「…………あぁ…なんや眠くなってきたなぁ」

「……っスね」

「………………」

「謙也くん?」

「…………ス-ス-…」

「………早っ」


もう寝た…どんだけスピ-ド命やねん


「…ス-ス-」

「…………マヌケ面」


っていってまだ真っ赤な鼻を突く


「ん〜…」

「……………可愛えぇ」


…っあぁ…あかんかも、俺ももうダメや


「おやすみ、謙也くん」


っていってデコにキスをして俺も眠りに落ちた





僕が温めてあげる