ひかけん








キ−ンコ−ンカ−ンコ−ン




4時間目のチャイムが鳴ると同時に俺は弁当を持って
全力疾走で屋上へ行く

後ろで先生がなにか注意してる声が聞こえたけど
そんなんは無視。どうでもえぇ












ガチャ





「ひかる〜お待たせぇ〜」

「…」




………あれ?

光はフェンスにもたれかかって
ス−ス−と規則正しく寝ていた



「光?」

「…」




何度“光”って名前
呼んで揺さぶっても起きない

…コレは熟睡しとるな
どないしようか

とりあえず俺はフェンスにもたれかかって
寝ている光の横にちょこんと隣に座った



「…」ス−ス−

「…」


なんか…こんな光の寝顔まじまじ見るの
初めてなんやけど…
いつもやったら絶対に光、俺が起きとる時には
起きとるもんなぁ…そんで頭を撫でてくれとって

………っあ
あかん、思い出したらむっちゃ恥ずかしくなってきた

ちゅうか…こいついつからココにおんねん
さっき来たとしてもこんなに
熟睡できるわけないやんな…?

思うてもう1回
光の顔をまじまじと見た


「………」


わぁ…まつ毛、長っ
……………あかん、むっちゃ
かっこえぇ、こいつ!



「…んぅ…」

「…っ!」



やばっ!起きた!?



「…」

「………光ぅ?」

「…」

「……………光?」

「…」


呼んでも反応はない
…よかったぁぁぁぁ!


「…」

「…っ」


せやけどなんや心臓がバクバク
いうてるっ!


「〜〜〜〜〜〜〜っあかん」

「…」


なんやむっちゃキスしたく
なってきたっ


「………」

「…」


やから俺はゆっくりと顔を
近づけた


―すると今まで閉じていた目が
急に開いた


「〜〜〜〜〜っ!?!?!?」


やから俺はいそいで
サっと離れた


「………謙也くん?」

「な、な、なっなん?」

「さっき…なにしようとしてました?」

「な、なにも?」

「嘘」


わぁ!バレてるぅ!


「ねぇ…謙也くん…さっきなしようとしてた?」

「…っ////」


光は俺を押し倒して
耳元で“言って”とつぶやいた


「〜〜〜〜〜〜っキ」

「キ?」

「〜〜〜〜っ」


分っとるくせに!なんで意地悪するん!
俺は光をキっと睨むと光はクスっと笑って


「…はよ言わな謙也くんがしようとした事
 みんなの前でやりますよ?」

「!〜〜〜〜っキ、キキ、キスや!キスしようと
 したんや!悪いか!分ったならはよどけ!」


いうて俺は顔を真っ赤にさせながら叫んだ
すると光は案外あっさりとどいてくれて…


「…」

「…」


なん…普段はどけいうても嫌いうて
キスするくせに…なんでせんの?

―ってなにいっとんねん自分


「…さっご飯食べよ」

「謙也くん」

「…ん?」






振り向いた瞬間
グイっと光に引き寄せられ…









ちゅ









とキスをされた







「……っ!?」

「…なんでそんな驚くん?
 してほしかったんやろ?キス」

「!?!?!?」

「……なんでって顔してますね?
 そんなん簡単スわぁ謙也くんがキスしてほしい
 って顔しとるからっスよ?」



光は俺の心を読むかのように
そういった

いやいやっ確かにしてほしいなぁって
思っとったけどっ不意打ちはあかんって!



「ちゅうか謙也くん…人の寝込み襲うなんて
 えぇ度胸してますね?」

「…………っえ」

「お仕置きっスわ」















そういって光は俺に何度も何度も
深い深いキスをしてくれた


















(―――プっはぁ!)
(なんっ謙也くん顔真っ赤にして)
(〜〜〜〜アホ!お前…長いんじゃ!息が続かへんのじゃボケ!)
(そんなん鼻で息すればえぇでしょ)
(……………忘れとった)
(ハィ?)
(つい…夢中で…息するの忘れとったの!)
(……………)
(…あれ?光?)
(謙也くん………可愛えぇっスわ)
(は!?なにいって…んむぅ!?)




…2度目の深いキス




―★

わぁ久々の光謙っ^p^
謙也が乙女っまぢ萌えるっ









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