紋章によって開かれた扉の先は一本道、わたしたちは沢山の樽を壊しアイテムを回収しながら進んだ。すると目の前に立ちはだかる大きな建物。銃を構えて警戒しながら歩みを進めるレオンの後ろにぴったりくっついて移動。少し薄暗い廊下ではガナードが何人か寄ってきたが、レオンはものの見事に敵たちを蹴散らした。わたしのショットガンの腕を試す機会がない。勿論喜ぶべきことだけど。

「流石レオン」

「まぁな」

窓から飛び込んで少し広めの部屋に辿り着けば、沢山のコンテナ。その後ろには、まるで待ち構えていたかのように隠れているガナードたちがいた。タイミングを見計らってダイナマイトを此方へと投げつけている。

「うげ、またダイナマイト持ってるよあの人たち!」

「…また自爆してもらおう」

此方もコンテナに隠れながら敵の様子を窺った。レオンがたった一発射撃すると、凄まじい爆発音と共に大量のガナードたちの悲鳴が響く。一瞬ですっからかんになった部屋を、トラバサミに気を付けながら物色。焼却炉を開け、拾ったスピネルをレオンに手渡して。

「焼かれていたのか?」

「それはもうこんがり」

なんて会話しながら笑い合っていると、木の板が貼り付けられている隠し部屋を見つけた。隠し部屋って言いつつも丸見えな気がする、…とか言ったらカプコンさんに怒られるだろうか。当然気付いたレオンも木の板を破壊し、その小さな隠し部屋に飾られていたくぼみのある仮面を取り外した。

「ふたつ、何かをはめるのかな?」

「はめれば、この状態より高く売れそうだな」

「うんうんっ」

くぼみのある、とアドバイスまで記されていたのにそのまま売ったわたしですどうも。同じ過ちは二度と繰り返さない!と言うわけでレオンにもなんとなくほのめかしながらも伝えてみたり。そんなこんなで下り坂を一気に駆けて行くとガナードが1人。レオンがガナードと戦闘している間に、わたしは水路を見下ろした。ポケットからそっと手榴弾を取り出し、投げ入れる。大きな爆発音に、ガナードを倒したばかりのレオンが驚いたように振り返った。

「敵がいたのか?」

「ううん!魚!」

見て見て、と水路を指させば其処にあるのは先程の爆発でぷかぷかと浮き上がってきた大量の魚たち。ランカーバスとブラックバス、確か体力を回復してくれた気がする。レオンのアタッシュケースも広くしたばかりでまだ余裕があるし、荷物にはならないだろう。

「よくやったな」

「えへへ」

「勿論、あの魚は名前が捕まえて来てくれるんだよな」

「……え」

その後、暫くの間わたしの両手はぬるぬるしているし、魚のせいで生臭いだとかなんだでレオンに距離を置かれてしまって、非常に災難でしたとさ。めでたし、めでたし…。
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