ゴクデラ




もちろん先生に呼ばれているなんてまるっきり嘘で、あの空気に慣れていないためにちょっとサボりに校舎裏へ来ていた。

ドォォォオオン

『おいおい』

明らか目立つだろコレ。普通でない空気に顔がにやけてくるのが分かる。
というか、多分これって獄寺が忠犬になるぜイベントだよね。

貴重な場面を見逃してはいけない。
あの獄寺がツナの前にひれ伏す瞬間が見たくてたまらない。
今居る場所が2階だったため、まあ飛び降りても大丈夫だし怪しまれもしないだろうし若干ギャグも入ってきっと空気が和むだろう、ということでガラッと窓をOPEN。そのまま外に飛び立った。

「えええええぇえぇぇぇぇぇえええ!!?」

叫ぶな、五月蝿いから。無表情でツナに言った後、ストンと音がするような軽やかさで地面に降り立つ。

「蓮華さん参・上☆☆」





「・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」


『失礼しました』
出直してきます、と蓮華は1階の窓から校舎に入っていった。

「十代目、あいつ何者っすか」
「とりあえず普通じゃないんだよ、うん」

ツナの目は遠くを見ていた。


しばらくして、ジャリっと砂を踏みしめる音が3人分聞こえた。
顔を上げればそこにはイカつ(すぎる)顔&ナリをした3年生'sが。

「ありゃりゃーこいつらサボっちゃってるよ」
「いっぺんシメたろかー」

「十代目、下がってください!」
ここは俺が、と格好つける獄寺。そんな獄寺に顔を青くするツナ。だってっダイナマイトっ危ない!この中で唯一まともな思考判断が出来るらしい。
しかしっ十代目が!俺はいいからとりあえずダイナマイトしまって!駄目です!駄目だよ!エンドレスで言い合いが続く。

「おいおい、無視してんじゃねーぞー1年坊主が」
ナメとんのかコラァ!とマジでキレる5秒前(マジでキレたよ5秒前!)的な3年生's不良3人組がイカつい顔をしながら歩いてきた。

「やっべーーーー!!!」
「十代目は下がってェェェ!!」

と、そこへ。


『正義の味方ァァァ!蓮華さん☆上から参上ォォ!!』

「Σぎゃああああ!?」

今度は3階から、さっきよりも台詞が進化して飛び降りてきた蓮華。上靴が3年生の1人に顔面直撃して、倒れる瞬間にあとの2人の顔面も踏み込んでゆく。

「ぎやああ!!」
「鼻っ!鼻があああ!!!」
「なんかいちご柄の見えたァァァ!」

『見てんじゃねェこの野郎!故郷(くに)へ還れェェェ!!!』




蓮華に対して、恐怖が植えつけられたツナと獄寺だった(同時にちょっぴり鼻血が出た)。





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