くらい穴10

いつの間にかあの体育用具倉庫の中で、自分は幸村に襲われていた。
あの時と同じように手首はベルトで縛られ身動きが出来なくなっていて、勃起してしまった股間を隠す事が出来ず、恥ずかしげに足を擦り合わせている自分を幸村は見下ろして『・・・みつきはこんなにも淫乱な身体だったのだな』と蔑んだ目をしながら固く、猛ったペニスを取り出して自分の尻に押し当てて・・・。

「・・・ぅ、っ、きむら、ゆきむらぁ・・・っ」

みつきはたまらず幸村の机に縋りつく。
最近の自分は変だ。
くだらない下品な話に耳を大きくして、あんな嫌な出来事でさえ相手を幸村に置き換えると、いつ、どこでだってペニスを固くしてしまう身体になってしまっている。

『こんな、こんなのっ・・・』

絶対変、と思いながら手は下半身へと伸びてゆく。
制服の上から触れたペニスはすでに固く芯が入り、熱を持っていた。

『誰か来るかもしれないのに・・・っ、教室で、幸村の席で、・・・幸村の、幸村、ゆきむらぁ・・・』

ペニスだけではない。
身体中がかっかと火照り、頭の中にはぼぅ、と霧がかかってくる。
みつきはふらふらと幸村の席に座り、机に頬をつくとジッパーを下ろし、誰も来ないで欲しい、とドアに視線を向けながら机の下で直接ペニスを握りこんだ。

「・・・っ、ふっ、・・・ぁ、・・・ぁ、ぁン、ゆき、むら、・・・ンッ・・・」

幸村の席に座っているだけで心臓がばくばく高鳴り尻がもぞもぞして落ち着かない。
自分の椅子と同じ作りをしていて見た目も同じようなのに、座り心地が全然違う。
更に、この椅子には幸村がいつも座っているのだ、と思うとじわりと尻たぶが不思議な熱を持つ。

「・・・ゆきむら、おしり、あつ、い・・・」

でも、心地よい熱だ。
尻を椅子に押し付け腰を振りながらみつきは睾丸を手の付け根で揉み、更にその奥の尻の谷間にそっと指先を伸ばす。

───そういえば。
たまに幸村は授業中に居眠りをして、机に涎をたらしている。
ちょうど自分が頬をついている辺りに・・・、と思った瞬間、手の中のペニスがビクビクと痙攣し、射精してしまったかと思うほどの先走りが手を汚す。

「─っく、ヒッ、ハッ」

ぎゅう、と上履きの中の爪先が丸くなる。

『幸村のよだれ、頬に、かかって─っ』

みつきの脳裏には先ほどの妄想の続きが流れ始める。
幸村は机に押し倒した自分の頬を舐めながら、固く、熱く、大きな手のひらでみつきのペニスを握り、激しく扱いてくる。

「はっ、はっ、ぅ、ゆきむら、きつい、きついよ・・・っ」

しかし幸村は自分の声など聞かず、手荒に尻を割り開き、奥まった穴にペニスをぐぬぐぬと潜り込ませようとしてくる。

「ン─ッ!だめ、ダメ、ゆきむら、人が来る、から、こんな、こんな場所で、だめ、アッ、ヒッ、ンッ・・・」

みつきの指が幾度も尻穴を撫ぜ、とうとうくちりと内に入り込む。
今までの自慰のせいでみつきの尻穴は柔らかく、指を拒むことはない。
きゅうきゅうと自分の指に絡み付いてくる肉の壁の熱を、幸村のペニスはどう感じているのだろうか、と想像しながらペニスを扱くと最高に気持ちが良い。
陽が落ちた教室に、小さくくちゅくちゅと響いていた水音はいつしかぶちゅぶちゅと大きな音に変わり、それに交じり合うように子猫の鳴き声のようなみつきの鼻声も漏れる。
みつきは無心で幸村の名を呟き、尻穴をほじり、ペニスを扱く。
先走りを絡めた指がいつの間にか深いところまで潜り込み、腸壁のある一点を通過した時だった。

「ぁ、ゆきむらぁ、ゆきむら、ゆきッ、ヒッ?!ン、アアアッ!ア─ッ!アッ、アッ、アッ」

腸壁の中にこりこりと固いしこりのようなものがあり、そこを擦ると肉壁とペニスが繋がってしまったかのような快感が、みつきの身体を突き抜けてゆく。
はしたない大声を上げてしまった事も気付かずに、みつきは幸村の机に額を押し当て、幾度も指でしこりを突つく。

「アアアッ!すご、とける、とける、あ、ぁ、ンッ、ンッ、ンッ、ンッ、ン─ッ!」

腰が溶けてしまうような快感と共に、みつきは大量の精液を思い切り幸村の机の後ろに噴きかけた。
腸壁も射精に合わせてちゅうちゅうと自分の指に吸い付き、みつきはこの指が幸村のペニスだったなら・・・。この自分の肉で幸村が気持ちよくなって、中に幸村の精液を注いでもらえたら・・・。と蕩けた頭で想像し、またゾクリと背筋を震わせる。

それから、みつきが週に一度、幸村の席で自慰をするのは今や習慣になっていた。
寮の部屋では匂いで幸村にばれてしまいそうだし、教室には幸村の体操服や文房具があり、それらを使うといっそう幸村を近くに感じて気持ちがよかった。
自分がいやらしい事に使った文具をまた明日、幸村は普通に使うのだろうと想像するだけでペニスは固く勃起をし、幸村の着ていた体操着の匂いをかいだだけで昇天しそうになったこともある。
自分たちの教室は2階の奥にあり、忘れ物でもしない人が前を通る事もないのだろう。今まで誰にも見られたことはないし、これからも気をつけていれば人に見られることはないと思っていた。
それなのに。
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