学園TS物語4


そうして風呂椅子に座ったまことだったが、幸村は背を向けて湯に浸かってくれているが政宗と佐助は湯船の縁に肘を置いてこちらをジィッと見つめてくるので動くに動けないでいた。

「あ、の・・・そんな、見ないでください・・・」
「Ha?お前元男だろ?恥ずかしがってねぇで少しくらいServiceする気持ちがあってもいいじゃねぇか」
「そうそう、そのおっきい胸、独り占めとか羨ましいなー」

まことはキュッと息を飲む。
男だった時も、そしてこの身体になってからは毎日のように、チリチリとした視線の刺激を受けていた。
今は裸のせいだろうか、その刺激はいつもよりも強く、まことは胸元を隠す腕をきつく抱きなおす。

『チリチリって、胸、すごくしてる・・・』

まことの特に困った事の更にもう一つはこの胸だった。
まことの乳首は女の子になっても陥没気味なままだった。
ツンと張った大きな乳房の先にはふっくらとした桃色の乳輪の膨らみだけがあり、その真ん中に小さな切れ込みが出来ている。
男だった時もコンプレックスがあったのだ。
女の子になって胸が大きく張ってしまった為に、そんな乳首がもっと目に付くようになった気がして、まことは恥ずかしくて恥ずかしくてしょうがなかった。

『こんな乳首やだぁ・・・っ、見られたくない・・・!』

椅子に座ったまま小さく縮こまっているまことの葛藤を知ってか知らずでか、そんな姿をにまにまと見つめていた佐助が「あはー、まこちゃんが身体洗えないって言うなら俺様が洗ってあげる」と湯船から上がって近づいてくる。

「なっ、そっ、えっ、っ、ひ、一人で洗えますっ!佐助さん!大丈夫ですから!」

胸元をきつく抱き、濡れた肌を震わせ潤んだ瞳を怯えさせるまことに、佐助だけではなく政宗も「猿だけには任せておけねぇな」と犬歯を見せて嗜虐的な表情で笑うとザバリと湯船から上がってしまう。

「いいじゃないの、恥ずかしがらないでさぁ」
「裸の付き合いってヤツだ。次はオレの体も洗えよ?」

がしり、と逃げられないように佐助に肩を抱かれ、胸元を隠している腕を政宗に引かれる。
まことはいやいやと首を振りながら身を揺すり逃げようとするが、自分が女の身であることを差し引いても二人の力は強かった。
まことの抵抗もむなしく、手首をクッと引かれただけでバンザイの格好にさせられ、ぷるん、と丸い乳房が二人の眼下に晒された。

「ひっ、ぃ、や、いやぁっ!やーっ!見ないで、見ないでっ!」

必死に身を捩り、首を振って拘束から逃れようとするが、たぷたぷと揺れる胸に佐助と政宗の笑みはいっそう深く、嗜虐的なものになっていく。
手首を掴む硬い手のひらは身を捩る程きつく締まり、抵抗すればする程に上へ、上へと腕を上げられる。

「だからまこちゃーん、首振ると胸までぷるぷるしてるんだってば。誘ってンの?」
「まことは痴女だからな。真田にまでガッツくんだ。趣味も悪りぃ」

湯船の方でパシャン、と湯が跳ねた音がしたが、まことはそんな音も、二人の意地の悪いセリフも、気にしていられなかった。
胸を見られてしまっている。
この自分の恥ずかしい胸を、女の子になってしまった自分の胸を見られてしまっている。
恥ずかしいのに、嫌なのに、チリチリとした視線をその胸の先端に感じると、じぃん、と重く、熱い痺れが乳輪に埋まった乳首に走ってしまい、まことは「いやぁ、」と弱々しい泣き声を上げる事しかできない。
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