プチトリ!11


ぐぬ、と尻の穴を広げる男のペニスに、まことはキュウンと子犬のような鼻声を上げる。

「ぁ、あ、はいっちゃ、はいっちゃうの、おにいさんのおちんちん、や、奥、たくさんくるのぉ!ンッ、ヒッ、あぅううっ!」

先ほど射精した精液のぬめりを借りて、ぐぷぐぷと男の大きなペニスは尻の奥に潜り込んでくる。
ズン、と腸壁の奥に突き当たり、まことは熱いため息を吐く。
まだ男のペニスは尻からはみ出ていたが、まことはそのまま小十郎にピタリと身体を寄せると腰を揺すり始める。

「っ、んっ、ンッ、ア、おに、さん、きもちいいっ?はぅ、まこ、まこのおしり、もう、いっぱい、なのッ、ンッ、」

腰を小さく上下に揺すりながらペニスを小十郎に擦りつけ、まことはうっとりと自分が犯している男を見つめる。
男はギッと自分を睨み付けてくるのだが、うっすらと汗を掻き、息を上げ、髪を振り乱し、見ているだけでたまらない程の色気を放っていた。
自分のせいで男の人が乱れている、と思うと益々まことの身体は熱くなる。
男の首に手を伸ばすと白い布を噛む唇に自分の唇を寄せ、布越しに幾度もキスを落とす。

「ん、ぅ、ふっ、ぷ、ンッ?!──ア、ア、アッ、や、やだ、まこ、ア、ヒ、ぁ、まこ、おかしい・・・っ!おしり、おしり、とまんないのぉ!」

濡れた音を立てるのは男の唇に舌を這わせる唇だけではなく大量の先走りが垂れた尻穴からもだったが、その音が次第に勢いを増してゆく。
自分の身体なのに、自分の物ではないように勝手に尻が動いてしまう。
小さく揺すっているだけだった腰が次第に大きく跳ねはじめ、まことは男の首筋に縋りつくとだらだらと唾液を零しながら腰を振りたくる。

「ああぅ!あうッ!ンッ、ンッ、ンッ!ヒッ、とま、とまんない!おしり、ズンズンってとまんないの!アッ、アッ、ヒッ、ンッ、ンッ───!」

ズン、とひと際奥に男のペニスを受け入れ、まことはそれを腸肉でしゃぶりこむ。
きゅう、と尻穴が締まった瞬間、ビュル、と勢い良く男の胸に向けて精液を噴き出した。

「ア─ッ!ア、ア、ヒ、ン、ふ、は・・・はぅ・・・」

ビクリ、ビクリ、と勝手に戦慄く身体を男の胸に預け、まことは大きく息を吐く。
最初の射精に勢いがなかったせいか、二度目の射精だというのに大量の精液が漏れ、男の服のあちらこちらを汚してしまっている。
幾分か冷静になった頭で、まことはクリーニング代を払わなきゃ・・・とぼんやりと考えるが、頬を寄せた男の胸元から香る、最初よりも濃くなった汗の香りに射精したばかりのペニスがじくりと痛んだ。
同時にキュ、と戦慄いた尻穴には、未だ固い男のペニスが埋め込まれている。
視線を上げると男は眉間に深い皺を寄せ、じっとまことを見下ろしている。

「ん・・・ごめんなさい・・・また、まこだけイッちゃったの・・・」

男の鎖骨にまで飛んだ自分の精液を舐め取ってやりながら、まことはまた小さく腰を揺すり始める。
もうまことには優越感や支配欲などなく、男も自分と同じように蕩けさせてやりたい、解放してやりたいという思いで満ちていた。




びゅう、とまことの体内に男の熱い奔流が流れ込んだのは、日が落ち始めて部屋がだいぶ暗くなった頃だった。
男が一度達する間に自分は何回達してしまったのだろうか、と肩で息をするまことの視界にどろどろと自分の精液に汚れた男の腹が映る。

「はっ、はっ、ふ、たくさん、よごしちゃった・・・」

ぐぽ、と尻穴から男のペニスを抜くと、自分の腸液と男の精液で汚れたそれを戸惑いなく口に含む。
尿道に残っている残滓を吸い取り、そのまま自分の精が飛んだ腹周りも綺麗に舐め整える。
自分も満足したのだろうか、頭の中はぼうっと霞がかかっているが男の身体を舐めていてもいやらしい気分にはならなかった。
どこか子猫を毛づくろってやる親猫の気分になりながら、まことはチロチロと舌を動かして男を見上げる。
眼を凝らさなければ、輪郭もわからなくなってしまいそうな暗さの中、男の瞳はチラチラと小さな窓から入る夕日の光を反射して、ジッと自分を見つめてくる。
視線がかち合った瞬間、その真っ直ぐな眼差しがまことの大きな眼から入り身体の中心を貫いて胸の奥に突き刺さり、そこから言葉にし難い、暖かい気持ちが沸いてきた。

『なんだろ・・・胸のおく、あったかい・・・』

それを感じていたのはまことだけではなかった。
こんなガキに犯されてしまった、と矜持を傷つけられて茫然自失としていた小十郎だが、見下ろした先の自分の残滓を啜り尽くしたまことの顔は、淫靡さのかけらもない子供子供した表情をしていた。
大きな瞳に心配そうに見つめられると、暖かく、欲望とはまた違う、随分昔に感じたことがあったかもしれない優しい感情に小十郎の胸の奥がきゅう、と痛む。

しばし無言で見つめ合った後、顔を寄せ合ったのは同時だった。
まことは自分の口元が様々な体液汚れているのかを忘れ、小十郎も自分の口が轡を噛まされているのを忘れ、薄っすらと瞼を閉じて唇を重ねようとした、その時だった。
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