プチトリ!1


佐助のお仕置きが始まって、もう十日目になる。
たった十日前の事なのに、お仕置きの原因なんてまことはもう忘れてしまっていた。
ただ、にんまりとした笑顔で「まこちゃん、わかってるだろ?・・・オシオキだぜ?」と声をかけられた時の、嫌な予感だけは覚えている。

「まこちゃん。これから俺様がいいよって言うまで、一人でシちゃダメだからね」

いつも通りに居間の真ん中に正座させられ佐助に笑顔で告げられたお仕置きの内容は、しかしいつもと違って酷く残酷なものだった。
そう言われた時、まことは佐助が何を言っているのかわからなく、きょとんと小首をかしげて佐助の笑顔をただただ伺うばかりだった。
だが、ちろりと自分の下腹部を見る視線でどうやらそれがオナニーの事らしいと気が付いたまことは、慌てて何を言っているのかと抗議しようとしたが、隣に立つ自分と同じように話を理解していない表情の幸村の存在を思い出すと、頬を染めて口をぱくぱくと開閉する事しかできなかった。


そんなこんなで、まことが禁欲をしてもう十日目になる。
佐助もちょっかいを出す事無く、最初こそ特に何も感じていなかったが、三日目を過ぎたあたりから、もやもやと頭の端でいつもオナニーの事を考えてしまうようになった。
庭で木刀を振っている幸村の開いた胸元に流れる汗なんかを見る度にむずりと腰が疼き、そっとトイレに逃げ込もうとするが「あ、まこちゃん、厠から出たら一緒に町まで買い物行かない?用意して待ってるから」とすかさず佐助がトイレの前に待機してしまい、薄いドア一枚隔てた向こうの気配にまことはペニスを握ることができない。
もやもやとした気分は四日目を過ぎるとますますもんもんと激しくなり、まことはふとした拍子に自分のペニスが勃起してしまう事に気をつけなければいけなくなった。
乳首さえも勃起しやすくなっている。
敏感なそこがぷっちりと勃起をしてシャツに擦れると、それだけでペニスも固くなる。
いつ佐助は禁欲を解除してくれるのか。早くペニスを握りたい、そこだけではなくお尻も、今なら乳首だって自分で抓ってしまえそうだ。
一週間を過ぎるとまるで頭の中にまで精液が溜まってしまったようで、何かにつけていやらしい事を連想してしまうようになってしまった。
佐助さんの唇、いつも自分に意地悪を言ったり、したりするいやらしい唇。
幸村さんの手、優しく頭をなでてくれるのに、たまに火傷しそうになるくらいに熱くなって、自分の恥ずかしいところを触ってくれる手。
普段どおりの生活をしている二人を見ては、まことは身体を熱くさせ、ペニスを勃起させてしまうのだった。
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