オシオキ5

今来ている服は慶次にプレゼントされたものだ。
ベージュ色の裾の長いチュニックとかいう上着に、それに隠れてしまう程丈が短いショートパンツ。
プレゼントを貰った感動に一頻り浸るが、そのどちらもかわいらしいレースがついている事に気が付き、これ、女の子の服です!とまことは頬を膨らませた。
そんなまことに慶次は、いいじゃないか、絶対まこに似合うと思ってさ!と悪気のない満面の笑顔を向けてきて、そんな顔をされたら黙って受け取る事しかできなかったのだ。
しかし、この服を着て待ち合わせていた場所で会った時の慶次の嬉しそうな顔といったら、着ていこうか着ないでおこうかどうしよう、と一晩悩んだ分をチャラにしてもお釣りがくる程だった。
でれでれ鼻の下を伸ばしながら、恥ずかしげに体を隠すまことに幾度もかわいい、かわいいと告げ、すぐに二人きりになりたいけれどもそうしたらこの服脱がせちまうし、そうだ!このまま街を歩いて俺のかわいいまこをみんなに見せ付けてやるのもいいよな!なあ、まこ、どうする?なんて真顔で聞かれ、まことは顔を真っ赤に染めて、けいじさんのばか、と小さく呟いて、それでも膨らんだ頬をつついてくる慶次の手にそっと指を絡ませた。


そして今。
明るい部屋の中央で、二人の男に見つめられたまことは慶次と握り合った指先を震わせながら長いチュニックの裾へ差し込み下穿きを下ろそうとしていた。
パサ、と小さな音を立てて足元に落ちたショートパンツを見た佐助は、まことの下半身を隠している裾を捲り上げ、桃尻を包んでいる下着のゴムをパチンとひっぱる。

「まこちゃん、もちろんコレも脱ぐんだぜ?」
「っ・・・」

正面にはじっとこちらを見つめる幸村。背後には裾を捲り上げたまま、ご機嫌に下着を下ろすように促す佐助。
意味は違うが、前門の虎、後門の狼という言葉が脳裏を過ぎり、どう足掻いても無駄だと悟ったまことは幾度か足を擦り合わせた後、えいとばかりに下着を足首まで引き下ろした。

「よくできたね」

佐助の笑う声がしたと同時にくるりと身体を反転させられ、幸村に向かって尻を突き出すように膝をつかされる。
驚いたまことの顔を胸元に抱き込んだ佐助は幸村に一度目配せをすると、尻を覆い隠しているチュニックの裾へと手を伸ばした。
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