初夢4

「ひゃ、・・・・・・ここ、日本・・・だよね・・・?」

まことは頭の上をギャアギャアとものすごい声で鳴きながら飛んで行く極彩色の鳥の足を避けながら、団子を落とさないようにぎゅうと両手で握りしめた。
人気はなくなったものの、森の中はジャングルのように鮮やかな鳥が飛び、大きな虫が地を這いずり、太陽の光を遮るように太い木々に深い緑色の蔦が幾重も絡み付いている。
キチキチと隣の茂みから何か得体の知れないものの鳴き声がして、まことは先程とは違った意味で体を震わせた。

「・・・忍鳥さん・・・どっちにいるんだろう・・・」

元の町に戻ろうか、と後ろを振り返るが、そんなに歩いていないと思っていたのにどこにも先程の町の喧噪のかけらも見当たらない。
もしかして、迷子・・・いや、遭難しているのだろうか。と自分の現状に気付くと、途端に不安な気持ちになり、まことはおろおろと辺りを見回し思い切って声を上げる。

「と、鳥さん!どこにいますか!僕の声、聞こえますか!」

きつい服のせいで少しの大声でも息が上がる。
はぁ、と荒い息を吐きながら、まことは何度も忍鳥を呼ぶが、返ってくるのはギャギャギャという獣の鳴き声と木々のざわめく音だけだ。

「鳥さん・・・、だれか、誰かいますかぁ!っく、だれかぁ、っ、ふ、ぇ、だれか・・・」

次第に涙混じりになってゆくまことの声は、ジャングルのような森中に響きわたるが返事は返ってこない。
もしかして、自分はここで遭難して死んでしまうのではないか。とまことは不安で胸が押し潰されそうになり、とうとうボロボロと涙を零しながら森を進む。

「ぅ、だれか、いませんか!さすけさん、さすけさぁん!ひっく、さすけ、さん、・・・ひゃ、」

涙でにじんだ視界のせいで何かが足首に絡んだ事に気が付かず、びたん、と大きな音を立てて顔から転ぶ。
その拍子に両手に持った団子がころころと転がり、目の前で土に汚れて行くのを見てまことは息を飲み、くしゃりと顔を歪めた。

「おだんご・・・・・・・・・、っく、ぅ、うあああん」

擦った鼻の頭が痛い。幸村さんが楽しみにしていたお団子ももう食べられない。お八つの時間にも間に合わないだろう。
それ以上にもしかしたら自分はもうお城には帰れないかもしれない。
まことは地に倒れたまま泣きじゃくっていたが、先程足首に絡まりつまずいた何かがもぞり、と動いた気がしてひっく、としゃくりを上げる。
は、と顔を上げると、いつの間にか周囲には紫色の蔦がびっしりと張り巡らされていた。
その蔦がまことの足首に絡み付き、まるで軟体の生き物のようにもぞりもぞりと蠢いている。

「え、ひゃ、なに、ひゃ、ああっ?!」

まことが身体を起こすより早く、ひゅる、と細身の蔦はまことの手首に足首にと絡み付く。
やだ、やだ、と身をよじるがキツい服のせいかそれもままならない。
あっという間に両手足首を取られ、地面に縫い付けられてしまったまことは恐怖で歯の根をガチガチと震わせた。

『やだ、やだ、何これ、やっぱりここ日本じゃないの?!僕、ここでもしかして、』

死んでしまうかもしれない、このおかしなモノに食べられてしまうかもしれない、と頭の中が真っ白になり、ガクガクと身体を震わせていると、ふ、と嗅ぎ慣れた、この場にそぐわない匂いが鼻についた。

青臭い、いやらしい匂い。

同時にぷちゅり、と水音がすぐ傍で聞こえ、まことはまさか、と震えながらそちらを見やる。
そこには紫がかった赤黒い、ペニスの形をした蔦が鎌首をもたげていた。
あまりの驚愕に、ひゅうと目を見開いて息を飲んでいると、その蔦の先に開いた穴がヒクヒクと痙攣し、びゅるりと白濁した粘液をまことの顔に向けて吐き出してくる。
まことのまるい頬に掛かったそれは、細く糸を引き、むわりと青臭い匂いを振りまいた。

「・・・・・・や、やーっ!やだっ!なに、なにこれっ!やだ、こないで、こないでぇ!やだ、やああああ!っ、や、やだ、やう、んぅ、んっぶ、」

ペニスの形をしたものは白濁した液の付いたまことの頬をこすり、唇を目指して顔中を這い回る。
必死に顔を背け、かっちりと絡めとられている手足を捩りなんとか逃げようとするが、ますます蔦はきつく絡み付き、次第に身体の中央を目指して蠢き始める。
やだ、と大きく口を開いたのがいけなかった。
その隙に、とばかりに今だ白濁した液を垂らし続けている蔦がまことの小さな唇を割り開き、ぐっと口内に押し入って来た。
途端、口中に広がる苦い味と青臭い匂い。

『や、だ、精液のにおい、まこ、おちんちんくわえて、や、ぬるぬる、いっぱい、くちに、あ、あ、』

びく、とまことの身体が大きく戦慄く。
目の前にはまた数本のペニスの形をした蔦が伸び、口に潜り込んだものとおなじように尿道のような穴をぱくぱくと開閉させては白濁した粘液をぶちゅりぶちゅりと溢れさせている。
手足に絡み付いた蔦は、まことの服の裾から中に入ろうと内股や脇の下をくすぐるように這いずり回るが、ぴっちりと身体に張り付いた皮の中へはどうやっても侵入できず、焦れたように服の上からまことのペニスや乳首を撫で回してはまたうろうろと服の裾あたりをさまようだけだ。

「んぶ、んぅ、・・・んっ、んっ・・・んぐぅ?!」

『?!や、おっぱい、おっぱいぐりぐりって、ひああ?!おちんちんっ、まこのおちんちんだめ、だめなのっ!キツいから、服キツいからぁ!』

皮の服に浮き出たペニスの先を、細い蔦がぐちぐちとねじるように刺激する。
同じようにぶっちりと浮き出た乳首も服の上から潰され、捏ねられ続け、身体からは力が抜けたまことは、絡み付く蔦のなすがままになってしまっていた。
口の中の蔦は、唯一犯せるまことの口内をめいいっぱいに押し開き、喉の奥にまで潜り込んではピストンを繰り返す。
気が付くと、尻を高く掲げられ、ぱっくりと足を大きく割った格好になっていたまことは、そこにペニスの形をした蔦がゆるりと近づいていくのを見てぶんぶんと首を振る。

『やだ、や、おちんちんっ!きちゃだめ、こないで、足開いてるのに、そんな、あっ、おしり、おちんちん、おしりにあたって、・・・ンああああっ?!』

ズンッ、と尻穴を、何か固いもので押し突かれた。
服を隔て太く固い蔦は幾度かペニスを潰すように擦り上げては尻穴をゴツゴツと突き上げる。
まことのペニスも完全に勃起をし、だらだらと先走りを零し始めて皮の色を濃いものに変え初めている。
敏感な粘膜を擦られているわけではない。
しかし尻を突かれる度、じぃんとした重い痺れのようなものがまことの腹の奥に溜まり、まことの瞳は次第にぼんやりと快感に蕩け始めていくのだった。
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