いたずらハロウィン11

うにゃうにゃ、とまことは小袋に頬ずりをして、すんすんと匂いをかいで、たまにちゅっちゅとキスをしては、はにゃーん、と転げまわっていた。
きもちいいにゃ、いいにおいにゃ、まこ、これならずっと猫のまんまでいいにゃ!まこ、ずっと猫でいて、ゆきむらさんに毎日みみとしっぽ、撫でてもらうにゃ!
日の当たる縁側で幸村の膝に乗って丸くなった自分を思い浮かべ、まことはまたはにゃーん、と床を転がるが、そんな幸せな妄想をしながら何かを忘れている気がしてたまらないのは何故だろう。
これを堪能したら薬を飲む、その間は玄関から外には出ない、誰かがきても返事をしてはいけない。
転げまわり妄想しながらも、先ほどの男の言葉をまことは忘れてはいなかった。
しかしその誰かが勝手に玄関を入ってきてしまった場合はどうなのだろうか。

「まこちゃん、たーだいま!何々?でんきも付けてないけどお出迎え?てゆうか、なんかすっごい楽しそうなんだけど、俺様もまぜてもらっていい?」

玄関が開いた音も、近くに寄ってきた気配もなく、頬ずりしていた小袋を、ひょい、と取り上げられてまことは「ふぎゅっ!?」と叫んで文字通り飛び上がった。
そうにゃ、佐助さんにゃ!佐助さんを忘れていたにゃ!さすけさんは・・・危険にゃ・・・!
猫になった事で多少敏感になったまことの勘が、今の猫の自分を見せるのは危険だ、何が危険か分からないが、でもとっても危険だ、とびんびん警鐘を鳴らす。
しかし取られたマタタビに未練が残り、まことはその場から逃げずに佐助からマタタビを返してもらうのをじっと待ってしまった。

佐助は小袋をすん、と嗅ぎ、小首をかしげる。

「んー?何これ、マタタビ?あ、まこちゃん猫みたいになってる、かーわいいー!今日は旦那とこんな事して遊んでたの?うわ、ホントかわいい!」

そうして小袋をぽい、と投げ捨てると、にゅ?!またたびにゃぁ!と涙目になり手を伸ばそうとしたまことに圧し掛かり「あっれ?なにこれ、どこでくっつけてるの?」と猫の耳をつつき、パジャマの裾を捲りあげて尻尾を引っ張る。

「またたび・・・ふにゃっ?!っは、にゃぅ、んゃぁ、さしゅけさぁん、だ、だめにゃのぉっ!しっぽ、しっぽだめぇ!」

ぐ、と強く尻尾を握られ、あれほどペニスを受け入れたというのに尻穴が先ほどと同じようにじくりと疼いたのがわかった。
きゅん、とひくついた穴の奥からまた幸村の精液が流れ出てくるのを感じ、さっき綺麗にしてもらったばかりなのに・・・、とまことは小さく喘ぎながら内股を擦り合わせる。
そうしてぷぷっ、と腫れぼったい尻穴から精液が噴き出てくるのを、佐助は楽しげな瞳から一転、冷たい目をしてじっと見下ろす。

「・・・まこちゃん、これ旦那のぱじゃまだよね。それにこれ、耳と尻尾ホンモノ?・・・ねぇ、俺様の留守の間、何があったかじっくり、じーっくり教えてくれるよね?」

佐助が低い声でまことの猫の耳に呟き、そっとその毛並みに舌を這わせる。
びりりと乳首に走る電流に、まことは背筋を戦慄かせるが、すぐ近くに転がる折箱を見つけて男の言った言葉をハッと思い出す。

「あ、あ!にゅ!ねこ、ねこのくすりにゃ!このくすり飲むと、猫が治るって!ねこ、治してからお話するにゃ!治してから・・・なお・・・にゃぅ?!さしゅけしゃん!しっぽ、しっぽだめにゃぁ!」

しかし佐助はまことの言葉など耳にも入れず、ぎりりと尻尾に爪を立てると「取りあえず、これ全部出しちゃおうか!」と目が笑っていない笑顔で尻穴に指を突き立てる。

「こーんなかわいいまこちゃんを、そうやすやすと俺様が逃がすわけないっしょー?」

とりあえずは、いつもの通りにおしおきね、と舌なめずりをする佐助に、まことはひにゃぁ・・・!と情けない叫び声を上げる。
まずは尻尾からっと。あ、俺様けいたい買ったんだー、しゃめ撮っていい?と弾み始めた佐助の声が遠くに聞こえる。
尻尾を握られ逃げられないまことは再びじわじわと尻穴の中が濡れてくるのを感じながら、来年からはハロウィンにはお菓子をちゃんと用意しておこう、と固く心に誓ったのだった。
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