月明かり4


確かに、自分のちいさなまことだったら全力でイヤイヤと拒絶するだろう。
乳首に確執があるまことは、先程だって慶次に愛撫され、全身を固く緊張させていた。

「でも、大丈夫です。ン、ほ、ら、・・・こんなに大きくなってるところ、み、みられてもっ、恥ずかしくなくてっ、き、きもち、よく、ぁ、なっちゃうんです・・・・・・慶次さんが、こうしてくれたんです。自分で触るのも大丈夫になったんです。ぅ、慶次さんがいっぱいかわいがってくれたから・・・怖くなくなって・・・ン・・・」

火照った白い肌には桃色の乳輪が浮かんでいた。
先ほど覗き見た時よりも、中央の穴からは肉芽が大きくプッツンと自己主張している。
己のまことのそこは、指でしごいて舌でねぶってやっても、もっと小さく慎ましやかだったというのに、目の前のまことのソコは触れる前から紛れもない性器になっていた。
唾液で濡れた慶次の指を両手で引き、まことはその性器へと近づけていく。

「ぁ、ぁああ、もぅだめぇ・・・っ、けぇじさん、まこの、いやらしい、勃起ちくび・・・さわってくださいぃ・・・」
「ぼっ・・・?!」

何て淫語を口にするのだ、と焦った慶次の指先が、暖かな肌に触れる。
柔らかい肌だ。この感触は変わりがない。
まことは胸元で勝手に動き始めた慶次の手を放すと、もう片方の手を拾う。

「っ、は、けいじさ、おっぱい揉むだけじゃなくてぇっ!ちくび、そこ、固くなってるところもぉ、はぁう・・・ンちゅ・・・、」

掴まれた指先に熱い吐息がかかったと思うと、そちらもにゅぶりと熱い口内に招き入れられた。
そして抗議するように何度も指先を甘噛みされ、慶次は指をしゃぶるまことと目を合わせたまま、その指先に触れる、固く勃起した乳首をそっと摘まんだ。

途端、見つめ合っていたまことの瞳が蕩けた。
腹の上の身体からくたりと力が抜け、熱を持った股座を押し付けるように腰が上下に揺れ始める。

「ち、くびだけでこんなとかっ・・・まこ、どんだけ淫乱になってんだよ・・・っ!」
「ん、ぢゅ、ぷ、んぁはっ、そ、んなぁっ!もぅっ!全部慶次さんがこうしたのにぃっ!」

慶次さんのせいなのに、ひどい、と腰を振りながら、まことはこっち、こっちも、と唾液を纏わせた指をもう片方の乳首に寄せる。
今度は慶次も戸惑う事なく、蕩け始めたまことに舌なめずりをしながら、期待して尖りきっている両方の乳首を固い親指と人差し指の腹で摘まみ潰した。

「ン──ッ!くぅぁああ、ひぃいン」

固い肉芽はぎゅうと潰れたが、指を離すと腫れたように真っ赤に膨れ、一回り大きく、固く、プツン、と立ち上がる。
それをそっと優しく指先で擦ってやれば、懐くように指の動きと同じく上下し、素早く動かしても健気に頭を振ってついてくる。
そこだけ違うモノのようだけれども、それをいじる度にまことの口からは甲高く、甘い叫び声が漏れ、腰の上の身体が戦慄いて痙攣をする。
こんな小さい肉芽にこの身体は支配され、蕩けてしまうのだ、と思うと指先に熱が籠る。
優しく撫でさすっていたそこを、再び指で摘まみ、力いっぱい捩じりながら胸の皮が伸びるまで引っ張ると、身を屈めていたまことの背がくぅん、とひっくり返った。

「いああああああっ?!そっ、それっ!それらめ、らめぁ、あ、アッ!れ、れうぅう〜っ」
「れぅ?出るって?乳首だけで?まこ、大人になったんだろ?なのに乳首だけでお漏らししちゃうっての?」
「はいぃっ!ち、ちくび、ちくびだけれ、おもらしっ!もれちゃ、ぁ、ぁ、ぁ、あ、も、い、イく、イくぅううッ!」

蕩けた瞳の縁は真っ赤に染まり、滲んだ涙と噴出した汗でぐちょぐちょになっていた。
口元はもっとひどく、緩みっぱなしのそこからは唾液が糸を引いて零れ落ちている。
そんな汚れたまことの表情は、慶次の腹の奥からちょっと上の胸の下の方に隠れていた、自分でも気が付かなかったドロドロとした嗜虐心を激しく刺激する。

「ああ、ああっ!イっちまえよ!乳首だけでイっちまえ!」

そのまま指先に力を込めるとまことの緩んだ唇から悶絶の絶叫が溢れ出す。
腹の上の腰が激しく揺れ、ビチュッ、とその着物の奥から粘ついた音が聞こえた。

「〜〜〜ッ!ッ!」
「まこ、まこっ、」

ビクビクと痙攣をする身体を押し倒し、慶次は鼻息を荒くして汗ばんだまことの細い首筋に唇を寄せる。
着物の裾を割り、柔らかい足を撫でながらぬるついた内腿を揉みこんでいく。
しかし、幾度か塩辛い首筋を舐め、いつものように鼻先をうなじに埋めた所でスゥッと腹の奥の熱が引いた。

まことの匂いと違うのだ。

視線を上げると、蕩けきり、壮絶な色気を放つまことがこちらをうっとりと見上げていた。
止まってしまった慶次の手に焦れるように、内腿に触れている慶次の手を足で挟み、腰を捩る。

「けいじさぁん・・・」
「・・・まこ・・・」

まことは自分が『慶次』だから、好きにしていいと笑っていた。
それでも、この『青年のまことの慶次』と今の自分は、触れる仕草も、体臭もきっと数年分の違いがあるはずだ。
それなのに違和感を感じないものなのか。
触れられて、自分のように知らない者を相手にしているような気分にならないのだろうか?
足の間から手を抜こうとすると、まことにその手を握られ、腰を上げることを止められた。

「慶次さん・・・?」
「・・・ごめん、ごめん、俺、アンタじゃダメだ・・・やっぱり、まこ・・・『俺のまこ』じゃないと、ダメなんだ・・・アンタは平気なのかい?『アンタの俺』じゃなくてもいいのかい?」

自分の下で、呆けていたまことの瞳の瞳孔がきゅっと戻り、小さく見開かれる。
そんな『きょとん』とした表情は自分のまことと同じで、慶次は不思議と胸が締め付けられるような気分になる。
思わず眉根を寄せた慶次に、まことの瞳がゆらりと揺れた。

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