少年時を止める16


ハァ、と佐助の唇から深い、深い溜息が漏れた。

「・・・まこちゃんってさぁ、意外と無神経だよね」

シン、とした教室に佐助の冷たい声が響く。

「俺様言ったじゃない。嫉妬深いって。でも、もう、もう、もう、限界、だから。・・・・・・・・・そういやエッチする時だって、まこちゃんどこでも大丈夫だしね。この前なんて電車の中でくっついてただけで発情しちゃうし。そのまま駅のトイレに連れ込まれるとは思ってなかったなぁー・・・あぁ、無神経ってかダイタンってか、露出狂なのかな?露出狂で、淫乱で・・・・・・そっか、そうか!あは、気づいてあげられなくてゴメンね?」

席を立ち、近くにある誰かの腕の下を潜り抜け、前田慶次に駆け寄るまことに近づいていく。

「まこちゃん、俺様の事煽ってンでしょ?そうやって他の男に媚びてる所見せて、俺様を嫉妬させて、犯してもらおうって・・・こうやって、さ」

前田慶次に笑顔を向け、固まったままのまことの服に手を入れる。

「まこちゃん、男のクセに乳首大きくなってきたよねぇ。最初は触ってもくすぐったがってただけなのに・・・ほら、前田の旦那に見せてやりなよ。・・・右の方がスキなんだよね?って、あぁ、ポーズ中だから大きくならないか。いつもだったらもうビンビンかな?下だっていつもだったら漏らしたみたいになってるのにねぇ・・・・・・・・・まこちゃん・・・ねぇ、まこちゃん、俺、まこちゃんの事守るって言ったけれどさ、訂正させてよ」

まこととセックスをするようになってから常備するようになった小型のボトルに入ったローションを指先に垂らす。
まことの尻穴はぬるつく佐助の指を難なく飲み込み、そのまま奥の方のきつい腸壁にローションを塗り付けるようにして穴を広げていけばぱっくりと口を開けた性器ができあがった。

「俺『だけ』に守らせて?俺以外に頼らないでよ。お願いだからさぁ・・・」

形を変えないペニスを扱く。
いつものように先走りは漏れないのでローションを垂らしてやる。
こうして先をくじってやれば涙と汗で顔中べたべたにしながらまことは悶えていた。

「まこちゃん、俺、どうかしちゃったのかな。皆の前だってのにこんなに興奮してんだけど・・・ほら・・・皆にまこちゃんが俺のものだって、見せつけられるって、そう思うとこんなになっちゃう・・・ね、入れていい?まこちゃん、お願い、見せつけさせてよ。確認させて、まこちゃんは俺の物だって」

佐助のペニスも、難なくまことの尻穴にめりこんでいった。
キツイのは最初だけで、何度もペニスで中を抉れば穴はどんどんと広がっていく。
出し入れする度に摩擦や刺激は少なくなっていくが、いつもならちょっとでも触れるとまことが泣いて許しを請う箇所、突き入れたペニスが最初に引っ掻かかる壁の下あたり、その奥のコリコリとした固い部分を容赦なく突ける事に興奮をした。
尻にペニスが入っている時に、ペニスを扱かれるのも感じすぎて辛いと言っていた。
特にまことが好きな桃色の肉をのぞかせる亀頭を尻を突いている間中、ずっと指で撫でてやる。

「まこちゃん・・・は、ほら、前田の旦那の前で、皆の前で、っあは、俺達こんな事しちゃって・・・・・・ッ、」

思い切り中に出してから、ゴムを付けるのを忘れていた事を思い出した。
しかし我が物顔でまことの笑顔を受け取る前田慶次の前で、まことに自分の精液を注ぎ込んでいるのだ、と思うと言い知れぬ興奮と快感の波が幾度も腹の底から湧き上がり、腰が、足がガクガクと痙攣をする。

「まこ、ちゃん・・・・・・ねぇ、もう一回、いいかな。いいよね。こうしてる間はまこちゃんは俺の物で、俺だけの物で・・・」

ペニスを抜いたまことの尻穴から、だらだらと精液が溢れてくる。
栓をするように勃起させたペニスを嵌めなおし、幾度も幾度もまことの中に注ぎ込んだ。





指で穴の縁を摘まんで閉じれば、開きっぱなしだった穴は一見ふさがった。
下腹部が膨れる程に中に注がれた精液は、粘度があるせいか溢れてこなかった。
時が動き出したらどうなるのだろうか。このままここにしゃがみこんで見つめていたい・・・、と本気で考えてしまうくらいには、数時間のセックスをした佐助の頭と体も疲れ切っていた。
なんとかまことに服を着せ、己の身支度も整え、席に戻る。

「はぁーあ、さすがの俺様もちょーっと疲れた。かなぁ・・・・・・まこちゃん、誰に、何を、言われようと俺が守るから・・・俺が、俺だけが、ずっと傍に、いるから、ね」

時が動き出すまであと5秒。
まことのスラックスから覗く足首に、白い雫が滴ったのが目に入ったが、カウントダウンを始めてしまった気持ちは止められない。
まことを笑顔で見つめる佐助の瞳には、ぬぐいきれぬ暗い光が浮かんでいた。
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