屋上にて4


空気が完全にエロい。

政宗は思わず止めていた息をひゅう、と小さく吐き出し、また小さく息を呑む。
友人とエロ本やDVDを見ている気分で冷やかし半分で覗き込んだまことと慶次の情事は、思っていたよりも濃厚で、卑猥で、エロかった。
いや、空気というか、まことが自体エロいのだ。

慶次に見られていないと納得をしたらしいまことは慶次から一度身を離し、おもむろにセーターを脱いでいく。
慶次の物だったそのセーターはまことの身体のサイズに合っていないぶかぶかなもので、政宗達はそれを嬉しそうに羽織っているまことの姿に幾度も歯噛みしていた。
その憎々しいセーターを脱ぐと自分たちも着ている白いワイシャツ姿になるのだが、自分たちとは違いまことの胸元はボタンを弾き飛ばさんとばかりに盛り上がり、実際上4つのボタンが留まっておらず、むっちりとした胸の谷間を見せびらかしている。
そして思わず息が荒くなる政宗たちにもかまわず、まことの細い指先はひとつひとつワイシャツのボタンを外し、まるで焦らすようにそっと、ジリジリとシャツの袷を開いていく。

「・・・?けいじさん、みて、ない?」
「え?!み、見てないって!ホントに見えてないから!ほら、なんならまこが目隠し、縛り直してもいいから!」
「ン・・・なんだか・・・なんだかね、まこのおっぱい、すごいじんじんするの・・・」

誰かに見られてるみたい・・・と甘いため息を吐くまことに、上にいる三人は思わず乗り出していた身体を引っ込める。
鈍くてとろくさい、と思っていたまことの意外な勘の良さに驚かされるが、それは胸元に受ける視線に限った事らしい。
とろん、とろん、と蕩けた瞳を不思議そうに瞬かせて慶次を見上げ、伸ばした指先で目元から鼻筋、厚い唇をなぞって何かを確認し、満足したらしくにっこりと笑うと慶次が何かを言う前に開いた唇に吸い付いた。

「んっ、む、ちゅ、はふ、け、けいじさ、あれ、してあげる・・・」
「ぷっは、っはは、まこ、まこ・・・俺、結構限界かも・・・はは・・・」
「けいじしゃ・・・げんかい?・・・んふ、かわい・・・」

ぷちゅ、と唇を合わせる濡れた音と、衣擦れの音、そしてヂヂ、と聞きなれた、ファスナーの開く音に三人は再び顔を覗かせ下を伺う。
どうやら慶次がズボンの前を寛げたようで、上からその部分は慶次の頭が邪魔で見えなかったが、慶次の正面に座り込んでいるまことの、瞳を爛々と輝かせた表情は良く見えた。
その表情がまた淫靡に蕩けていて政宗は息を呑む。
これが本当にあのほわほわとして、ちょっと手を出せばすぐに顔を真っ赤に染めて涙目になってしまう、小十郎や長曾我部に守られているまことなのだろうか。

「け、けいじしゃんのおちんち、おっき・・・おっきくて、や、やらし、やらしいにおい、しゅご・・・」
「っは、ハァ、まこ・・・早く・・・」
「ぅ・・・んんぅ・・・けいじしゃ・・・」

じゅわり、と口内に沸く唾液を啜り上げ、まことは身を捩ると肌蹴ていたシャツを脱ぎ落とす。
汗をかき蒸れている乳房は、シャツが脱げた瞬間に外気に晒されむわりとした湯気を立てた。
乳房の先の乳輪はぷっくりと膨れあがり、小さな穴から乳首の粒をはみ出させている。
その余りにも淫靡な光景に政宗達はゴクリを喉を鳴らし、ジッと乳首を注視すると、まことは身悶えるように身体をくねらせカクカクと腰を激しく痙攣させた。

「ンッ?!ァ、やぁあっ!なんでっ、なんでまこの乳首っ!こんなじんじんするのぉ・・・っ?!」
「まこ、まこの胸、汗かいてる?すっげぇエロい匂いする・・・」
「っ、っ、けいじしゃんのほうがやらしいのっ!こ、こんなおちんちんっ!とろとろってお漏らしして・・・、がちがちって、こんな、おっきくしてぇ・・・んぅ・・・とろとろ・・・しゅご・・・お、おちんちんの匂い・・・すきぃ・・・けいじさ・・・んうぅ・・・ちょ、ちょっとだけ、けいじしゃん、ちょっとだけ、」
「は、ちょっとだけ、だかんな、」

すんっ、と鼻を鳴らしたまことは胸元を両腕で庇いつつ、身をかがめるとどんどんと慶次の股座へと頭を近づけていく。
そこに顔が近づくにつれ、わなわなと震える唇から真っ赤が舌が伸び、つう、と粘度の高い唾液を糸を引かせながら垂れ零すのだが、政宗がどう体勢を変えても慶次の頭が邪魔でその舌の到着点、肝心な箇所が見えない。
とうとうじゅぼ、ぶぢゅ、と下品な濡れた音とまことの鼻声、慶次の押し殺したため息が響き始め、その様子は一向に見えないがその音だけでもたまらなく興奮を覚える。
『アレ』とはフェラチオの事だったのか、と政宗と佐助が納得していると、小さく呻いていた慶次が「まこ、まこ、出そう・・・ッ、その前に、『アレ』、して・・・」と息も絶え絶えに訴えたのに目を瞬かせる。

「ぅぶっ、ン、は、はふ、ふっ、・・・っ、け、けいじしゃ・・・まこのこと、きらいにならないでね・・・?」
「っ、ばっか!なるワケないだろ・・・っ!」

じゅぽん、と慶次の股座から顔を上げたまことは身体をずらすと、慶次の腰にしがみつく様に身を寄せる。
慶次も腰を下にずらし、後頭部を壁に寄りかからせるとしおらしい事を言うまことの頭を手探りすると両手で掴み、ぐりぐりと撫で回した。

「俺は、どんなまこだって好きだ・・・エロくたって・・・料理が下手だって・・・」
「ん・・・、まこも・・・まこも、どんなけいじさんも好きぃ・・・っ!っ、っ、け、けいじしゃ、『アレ』するから、まこの・・・まこのおっぱいに、たくさん、たぁくさん、射精、してね・・・?」
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