詰襟セーター8


さっき見せた時とは全然違う。
こんな姿恥ずかしくて見せられるわけがない。

『──こんなの、こんなからだ、見せられない・・・ちくび、ぷくってして・・・いやらしいのに・・・こんな、まこのからだ、慶次さんに見せられない・・・けいじさんに・・・見せるなんて・・・この、瞳に・・・まこの、やらしいところを・・・やらしい・・・やらしいの・・・』

こんなになってしまった自分の身体なんて見せられるわけがない。
─それなのに、この慶次さんの顔を見ていると不思議と逆らえないし、自分自身も先ほどの死にたくなるような羞恥を忘れ、身体の端からゾクゾクした泡が湧き上がってくる。

「ぁ、だ、め、はずかしい・・・はずかしいのに・・・」
「まこ、まこ、今すっげぇエロい顔してる・・・見せてやりたいくらいだ・・・」

やらしい顔をしているのは慶次さんの方なのに、と反論したいが唇が震えて上手く声が出せない。
慶次さんの全部がいやらしい。表情も、視線も、声も、雰囲気ですらいやらしい。
いや、いや、と尻で後ずさるまことを追いかけるように、慶次も一歩、一歩と近づきとうとうベッドの上に乗り上げる。
そうする内に正座をしていた上半身のバランスを崩すと、まことは壁を背もたれにしてずるずると尻もちをついた。

「ぁ、ぁ、だめ、けいじさ、そんな、そんなにみないで・・・」
「んー・・・だってなんか乳首・・・パジャマ押し上げてる?ってことは・・・大きくなるんじゃん!よかったじゃないか!ほら、恥ずかしがってないで見せてみなって」
「あっ、あああ、だめ、さわっちゃだめぇ・・・っ!だめ、や、んっ!」

いやいやと首を振るまことを「大丈夫大丈夫、見るだけだって、触らない、触らない」と宥めつつ、慶次の大きな手はまことのパジャマに伸び、まことに触れる事なく小さなボタンを器用にはずしていく。
その指先の動きをジッと見つめているだけで、腹の奥にツキツキとした切ないような痛みが沸くのはなんなのだろうか、とまことは力が入らなくなった身体を震わせながら霞む脳裏で不思議に思う。

「ん、ンッ、けいじさ、けいじしゃ、まこ、やらしぃの、は、はずかし、はずかしいよぉ・・・っ!」
「あー、それも大丈夫大丈夫!俺も・・・俺もさ、やらしくなってるから、大丈夫!」

たはは、と照れたような笑い声を上げた慶次は、しかし迷い無くまことのパジャマの袷を開いていく。
うっすらと汗ばんだその胸元は先ほどまでとはまったく様子が違い、淡く上気してまことが荒く息を吐き吸いする毎にぷるりぷるりと戦慄いていた。
その上気した乳房の先には、まことがコンプレックスだと言っていた乳輪があった。
薄い桃色をしてふっくらと盛り上がっていたそこは、今は真っ赤に充血しはち切れんばかりに腫れあがっている。
そして中央に開いていた穴からは乳首を勃起させていた。
ぷっちりとしたそこも色を濃く変え、慶次が視線を注いでやればますます大きく起立していくようだった。

「・・・ほら、俺が言った通りじゃん。まこの胸、すっげぇエロくて・・・コンプレックスなんてぜんっぜん感じる事ないよ。大丈夫、まこの胸、すっげーかわいい・・・」

慶次の低い声がまことの耳に流れ込んでくる。
その言葉は蕩けはじめているはずの脳内にしっかりと響き、ジリジリと感じる視線を相まって乳首の先にツキンとした刺激を流す。

「ひ、あ、ちくび、まこの、ちくび、」

身体のどこも拘束されているわけではない。
パジャマの袷を開かれているだけだ。
嫌なら腕で胸元を隠してしまえばいいのに、まことはシーツを掴んだまま覚束ない唇を震わせるだけで慶次の視線から逃れようとはしない。

『み、見られてるだけなのに、ちくび、すご、じりじりって、じりじりってして、お、おなかの奥、切ないよぉ・・・』

ジリジリと乳首を炙る視線の刺激にまことは幾度も内腿をすり合わせる。
乳首も慶次の目の前でますます固く勃起をし、まことが身を捩らせる度に左右に揺れるそこに慶次の顔も近づいていく。

「・・・っと、見るだけだった・・・よな?まこ?」
「─ふっ、はぅっ、ン、そ、そうなの、けいじしゃ、見るだけ、見るだけなのぉ・・・!」

乳首を食べられてしまうかと思った。
あの厚い唇でこの固くなってしまった乳首を食まれたら、きっと射精してしまうに違いない、と思い、自分は女の子の身体だったとまことは思いなおす。
自分にはおちんちんはもうないのだ。でも、それならどうしてこんなに尻元がぬとぬとと濡れているのだろうか。もう、とろとろを出すおちんちんはないはずなのに・・・。

「ぅ、や・・・」

そして先ほどからずっとジンジンと疼いている下半身に手を伸ばし、指先にぶじゅりとしたぬめりを感じて、やっとまことは『女の子の穴』の事を思い出した。
自分の身体は、男の人のペニスを欲しがっていやらしく戦慄く性器が出来ていたのだ。
さっきも同じ事を考えていた。
そう、このぬとぬとはペニスを受け入れられるようにその穴から出ているのだ。
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