詰襟セーター6


今までずっと堪えていたジリジリと身体の奥の方から沸いてくる熱に身を任せ、座っていたベッドの上にぱふりと身を横たえる。
横たえたそばからその小さな身体はビクビクと痙攣し、つま先は幾度もシーツを蹴り上げ皺を作っていく。

「ン、く、っひ・・・けいじ、さん・・・」

そのまま床に手を伸ばしてベッドの下に隠してあった紙袋に手を突っ込むと、中からずるずると大きなセーターを引きずり出す。
例の慶次に借りたセーターだ。
返す前に洗わないといけない。そう思いながらも、この染み付いた慶次の匂いが薄れてしまうのを惜しんで今までこのまま取っておいてしまったのだ。

「まこの・・・まこのへんたい・・・け、けいじさんの、服で、またお、オナニーしてっ・・・ぁ・・・こ、こんな、けいじさんのにおいでやらしくなって・・・まこ、まこはへんたい・・・すごく、へんたいなの・・・」

ぶつぶつと小さい声で呟いていたまことは、その大きなセーターに顔をうずめ胸いっぱいにその匂いを嗅ぐ。

「ふぁ、ア、ア、ンッ、ンーッ!んはっ、け、けいじしゃ、いいにおい、はふ、はっ、んっ、ンッ、んふっ、」

はう、はふ、と荒い呼吸を繰り返すまことの瞳は数分前とはまったく違い、既に蕩けきっている。
本当はずっと限界だったのだ。慶次さんにあんなに間近で自分の身体を見つめられていやらしい気分にならない方がおかしい。
ずっとジクジクと切ない痛みのような疼きが下腹部に走っていた。
自分の女の子になったソコを見つめる慶次さんの視線。

「はぅ、う、けえじしゃ、は、ん、」

いつもキラキラと光っている慶次の瞳が、俯いて影になり、ほの暗い色を灯して自分のココを見つめていた。
そしてその瞳の色を思い出すと、勝手にキュウゥ、と割れ目の奥の穴がきつく締まってしまうのだ。

「っ、っひ、ぁ」

何かを─、いや、ここは男のペニスを入れる為の穴なんだから、きっと慶次さんのペニスを欲しがってここはこんないやらしい動きをしているのだろう。
そこが締まる度に尻たぶがビクビクと戦慄いた。
たわわな胸を潰すようにうつ伏せになり上半身をベッドに預け尻を突き出すと、まことは我慢できないとばかりに足を開き、そっと自分のそこに指先を這わせ始めた。
むっちりと肉が閉じたそこは、既にべったりとした淫液が溢れ出してぬとぬとと濡れそぼっていた。
細い指先は肉付きのよい割れ目を撫でるだけだが、しかしそれだけで心地よくてたまらない。
ここを、この部分を慶次が見たのだ。そう思うだけで勝手に腰が跳ね、割れ目からぐじゅぐじゅと淫液が溢れ出してくる。

「けいじさ、けいじしゃ、まこ、まこのここ、見てた、まこのおんなのこの、ここ、」

顔の横に落ちているセーターを引き寄せると思いきりその匂いを吸い込む。
慶次さんの視線、慶次さんの匂い。そして、もしもこの指が慶次さんのものだったなら───。

「─ッ!ッ、ヒッ、グうぅ─ッ!」

次の瞬間にまことの身体を突き抜けた快感は衝撃的なまでで、背筋が、尻たぶが痙攣を起こしてビクビクと戦慄いた。
割れ目を撫でていた指先に感じたぶじゅりとした粘りと、未だ治まらぬ快感の波にひっくり返りそうになる目玉で見たセーターに垂れた自分の唾液に、『今洗濯をしたらいつ頃に乾くだろうか』なんてどこか抜けた事を考えながらも肌触りの良いセーターに頬を寄せる。

「けいじしゃ、けいじしゃん・・・はぅ・・・ふ、」

幾度も尻を振り、つま先を丸め、下腹部に響く快感の波をやりすごすと、四つんばいになっていられなくベッドにとさりと横たわる。
股間から引き抜いた手は手首までびっしょりと透明な液で濡れていた。
指先をこすり合わせるとぬとぬとと糸を引き、なんともいやらしい。
でも、このいやらしい液が出るから女の子の奥の穴に男の人のおちんちんが入りやすくなるのだ、と思えばなんだか尊い物にも思えてくる。

「・・・女の子のからだって、ふしぎ・・・」

まことは快感の余韻で未だビクリ、ビクリと戦慄く身体を自分で抱きながら温い慶次のセーターに身を寄せ、すんすんとその匂いを嗅いでまどろみ始める。
とろり、とろり、とゆっくりと落ちてきた瞼で狭くなる視界の中、しかし何か見慣れぬ影が見えてふ、と瞳を二度三度パチパチと瞬きさせた。
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