Pets!4


叔父の血を受け継ぎ、叔父の教育を受けたみつきは、そのはんなりとした雰囲気とは逆に自分よりも大柄な男を好きにする事に酷く興奮を覚える少年に育っていった。
今の所叔父の松永に仕えている小太郎がみつきのそんな性癖の一番の被害者だ。
屋敷に忍び込んでくる不届きな輩をいとも簡単に成敗する事のできるその屈強な身体を押し倒し、逆さに乗り上げて、彼の目の前で尻穴を柔らかくほぐしていく。
幼い頃から弄り慣らした穴を大きく広げ、蕩けきった肉壁がきゅうきゅうと戦慄くのを見せ付けながら、溢れ出る先走りをいつも冷静な顔にとろとろとまぶしてやる。
そしてみつきの目の前にある小太郎のペニスが触れもしないのにじわりじわりと育っていくのを鼻で笑いながら実況してやるのだ。

「触ってもいないのにこんなに勃起して・・・ふふ、ズボンの上からも形が分かりますよ?」
「今からこんな風では、ナカに入れたらすぐに弾けてしまいそうですね・・・」
「あ、ン、小太郎の息、少し上がって、私の恥ずかしい所に、ふぅ、ふぅってかかって・・・そんなに興奮してるんですか?」
「かわいい、小太郎、かわいいです。おちんちん、入れたいですか?入れたいなら私のココ、早く小太郎の手で柔らかくしてください・・・」

そうしてズボンの上からはちきれんばかりに育ったペニスにちゅう、と吸い付けば、我慢ならぬと尻に無骨な手がかり、それを小さく笑いながら、忍耐強い小太郎が自分を求める様にみつきも身体を熱くさせる。
本当は乗りあがった小柄な身体など簡単に振り落とせるのに、なんだかんだといつもみつきの好きなように付き合ってくれる小太郎も、みつきを憎からず思っているのだった。


そんなみつきは短い冬休みを叔父の家で過ごしていた。
いつもなら叔父と一日中ベッドの中で過ごしたり外へ遊びに出かけたりするのだが、今回はこの貴重な長期休みが叔父の仕事の締め切りと重なってしまったのだ。
叔父が忙しい時はよく小太郎と過ごすのだが、今回は小太郎も色々と用事があるらしく、ここ最近顔を合わせることも出来ない状態だ。

「・・・暇ですね・・・」

みつきは読んでいた本を横に置くと、ほう、とため息を吐いてベッドに横になる。
ここ一週間、叔父にも、小太郎にも、誰にも触れていない。
一週間前、叔父が忙しくなる、という時につけてもらった濃い痣のようなキスマークはもう跡形もなくなってしまっているし、叔父からもらった玩具で自分を慰めるのにも飽きてきた。
ふ、と休みに入る前に、自分を遊びに誘っていた一つ上の先輩の顔が過ぎる。
長髪をポニーテールに結った先輩は、身体も逞しく、顔も雄々しかった。
その男らしい顔をポッと赤らめて、照れたようにハニカミながらああだ、こうだ、と自分の携帯の番号を知ろうとしていた姿を思い出し、みつきはふふふ、と笑みを浮かべる。
傍目から見たらそれはおっとりとした優しい笑みだったが、内心どうやら自分に好意を持っているらしい先輩を、どこで、どうベッドに誘おうか舌なめずりをしているのだ。

「叔父様が私を放っておくからいけないのです」

みつきは早速ベッドサイドの携帯に手を伸ばそうとしたが、携帯のボタンをいじっていた先輩の無骨な指先を思い出す。
先輩の腕も、太く、固そうだった。
あの腕を縛り付ける紐が必要になるかもしれない。確か、前に小太郎に使った縄があるはずだ、とクローゼットの中を漁ろうと立ち上がった時だった。
こつん、こつん、と部屋のドアをノックする音が響き、ずっと求めていた叔父の低い声がその向こうから聞こえたのだ。

「みつき」
「!・・・叔父様っ!」

その瞬間、みつきの脳は自分の下で悶える先輩の妄想など欠片も残さず霧散させた。
ただただ自分の名を呼ぶ低音に胸を高鳴らせ、頬を紅く染め、身体の奥を切なく疼かる。
仕事が終わったのだろうか。少し早すぎるが時間を持て余している自分の為に急いでくれたのかもしれない。
みつきはスキップをするような足並みで駆け寄ると満面の笑みを持って部屋のドアを開けた。

「叔父様、おはようございます」

部屋の前には一週間ぶりの叔父が立っており、みつきはほう、と胸に篭った熱い息を吐くと眩しそうに瞳をそばめ、そっとその胸に寄りかかる。

「おはようみつき、しばらくだな・・・夜は一人で寝れているかね?」
「はい叔父様、大丈夫です。・・・でも私・・・とても寂しかった・・・」

先程まで別の男の妄想をしていた事などおくびにも出さず、いやいやと小さく首を振る。
そして潜り込んだ胸元から桃色に染まった顔を上げると、よしよし、と子どものように頭を撫でられ、もう片方の手はスルリと腰に回される。
その手の動きに「ン・・・」と小さく吐息を漏らし、目の前の薄い唇を求めるように首を傾けて瞳を閉じようとした瞬間だった。

「はっ・・・」

叔父の後ろから、聞きなれない男の声が聞こえた。
肩越しに覗き込むと叔父の影になっていた斜め後ろ、1メートル程離れた所に下着姿の男性が立っている。
「はっ、はっ、はっ」と何かを言いたげに、真っ赤な顔をしてはくはくと口を開閉しながらじっとこちらの瞳を見て、腰に回った腕を見て、ぎゅう、ときつく瞼を閉じた。

「・・・?叔父様、こちらの方は」
「はっ、はっ、ははは、は、破廉恥でござるううぅぅぅっ!!」

そうしてみつきがその男から目を離すと同時に、屋敷が揺れる程の絶叫を迸らせる。
くわん、と頭を張られたような耳鳴りを感じるその音量にみつきはしばらく眩暈が収まらず、そのぼう、と呆けた顔をほの暗い瞳で見つめる視線がある事に気が付くことが出来なかった。
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