Pets!26


殺気を飛ばしていた小太郎が背中に手を回したのに一瞬身構えた佐助だったが、そこから取り出したのはガムテープや刃物ではなくただの柔らかなタオルだった。
警戒する佐助を視界の端にも止めず、小太郎は唾液と先走りで汚れたみつきの口元をそっと拭い清めていく。

「小太郎、ありがとうございます。でも佐助をそんなに睨んだらメッ、ですよ?・・・幸村も、メッ、です」

ピ、と伸ばした人差し指を小太郎の鼻先に、幸村の額にと順に突き付け、みつきはよろよろと膝で佐助に近づいていく。
どことなくしょんぼりと肩を落とした小太郎と、切なげに唇を噛み締める幸村を引きつった顔で見ていた佐助だが、覚束ない足取りで近づいて来るみつきに向き直ると白々しい笑顔を浮かべる。
みつきはそんな笑顔で自分を見つめる佐助の首に両腕を絡ませ、縋る様に抱き付くとコツンと額同士を合わせて小さなため息を吐いた。

「・・・佐助も、随分とやんちゃなんですから・・・・・・私の口で射精したかったんですか?白いの、私に飲んで欲しかった?」
「あはー、みぃちゃんがあんまりにもかわいいからさぁ、ついつい?いやぁ、ホントかわいかったぜぇ?俺様のマラで喉突かれて泣いちゃって・・・」
「えぇ、あんな固いので喉を突かれて、びっくりしてしまいました・・・ふふ、佐助のおちんちん、私に『ムラムラ』してこんなに固くなっちゃったんですよね?口の中でビクビクってして・・・いやらしい先走り、ぴゅくぴゅくって出して・・・」
「だってみぃちゃんの喉さぁ、男のモノが欲しくて欲しくてたまんないってヒクついててさ。狭くって突く度にビクビク痙攣して───・・・なぁ、ああいうの、ホントは嫌いじゃないんだろ?旦那の顔にかけられて喜んで、俺様のに無理やり喉突かれて涙流して身悶えて、さ。みぃちゃん意外と被虐趣味あるんじゃないの?俺様と試してみる?」

睦み合いなのか、舌戦なのか分からぬ言葉を交わしながら、二人は肌を擦り合わせ、腰を重ね合わせる。
佐助もみつきも、どちらが優勢を取るかで半ば躍起になっていた。
みつきが腰を落として尻穴にペニスを宛がおうとすれば、佐助が腰を上げてクンとそこを突く。
柔らかな尻穴が嬉しそうにその亀頭をしゃぶり、佐助がそれをからかい、みつきはそんな佐助も佐助のペニスも愛しいとばかりに微笑んで、前髪をかきあげると形の良い額に唇を落とす。

「あ、口は吸わないでくんない?みぃちゃん、さっき俺様の舐めてたし」
「佐助ったら、もう。そういうのはこういう時、我慢するんです」
「だってんな事されてさ、また俺様の・・・なんだっけ?『いいでぃ』?になったら、みぃちゃんだって困るだろ?」

ぎこちなく洋語を呟くのはかわいらしいが、内容は憎まれ口だ。
みつきは苦笑を漏らしながら佐助の薄い唇をつつき、固い橙の髪を撫で付ける。

「ふふ、それじゃ、佐助のおちんちん、カチカチな内に、いっぱい楽しませて貰いますね?」
「あは、どうぞ?まぁ俺様も楽しませて貰うけど・・・」

ジッと視線を絡ませ合ったまま、みつきが少し力を込めて腰を落とせば佐助が応えるように腰を浮かせ、難なくその熱いペニスは柔らかな肉にめり込んでいく。
飲み込まれた腸内は、先程まで幸村の剛直を飲み込んでいたとは思えない程きゅうきゅうと締まり、佐助のペニスに肉を絡ませた。

「あ、みぃちゃんのナカ、すご、っは、───ッ?」
「っふ、ぁ、佐助のおちんちんも、ぁ、いいです・・・あ、ぁ、ぁ、ん、───ヒッ、」

締まりは良くともキツすぎず、腸壁を擦りながらペニスはずぶずぶとみつきの尻穴に埋まっていく。
しかし、お互いに、今までのセックス、性行為とは何かが違う、という違和感に身を戦慄かせた。
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