Pets!19


急激な興奮が落ち着き始めた頃には幸村のペニスも自分の手から離れても硬く立ち上がったままになる程勃起していた。
それを満足げに見下ろしたみつきは壁に後頭部を擦り付けて必死に快感や羞恥に耐える幸村に跨り、柔らかな尻たぶにその隆起を挟み込んだ。

「ふ、ン・・・はぁ・・・。・・・幸村。私、幸村の精液、顔にかけられて、なんだかすごく興奮してしまいました。たまにはこういうのもいいですね・・・。ン、私のここ、もう、とろとろです・・・。ほら、ぱくぱくってしているでしょう・・・?ぁ、よだれ、垂れて、幸村のおちんちん、汚しちゃいましたね・・・ふふ、ねえ、幸村、ココにも、いっぱい、いっぱい、濃いの、私が妊娠しちゃうくらいに、出してくださいね・・・?」

うおぉ、と低い唸り声を上げる幸村の首に腕を絡ませにんまりと見下ろすと、みつきは太いペニスを逆手に握り自分の尻穴に当てる。
手の中でペニスの幹の血管がビクビクと戦慄き、それがたまらなくかわいらしく感じながら、火傷をしそうな程の熱を咥え込もうとした瞬間だった。

「あー、ちょっと、ちょっと待った!」

がちゃり、と自己主張するように錠を鳴らし、隣に座って今まで黙っていた佐助が声を上げた。
気が反れたせいで傘の張った亀頭がちゅるんと尻穴を滑り、幸村だけでなくみつきの内腿さえもビクビクと戦慄かせる。

「っ、ふぁ、ン、・・・もう、どうし、ました、佐助?」
「あーっと、みつき・・・ちゃん?旦那さぁ初めてなんだよね、そういのさ」

笑みを浮かべて振り向くみつきだが、その瞳には余裕がない。
そんなみつきにへらり、と場にそぐわない笑みを浮かべ、佐助は錠に吊るされた手で橙色の頭をぽりぽりと掻く。

「ここでは関係ないかもしれないけどさ、旦那は身分もある人だし、見て分かる通り純情じゃない。俺様や鬼の旦那にゃ何してもいいけどさぁ、一応ね、旦那に仕える忍としては、旦那の初めてはそんな風じゃなくて、どこかのお姫様、嫁になる方にとっておいてあげて欲しいなぁーって思うわけよ」

「てめぇ、猿飛・・・」と逆側から元親の唸り声が聞こえるが、みつきはそちらを振り向かず、ただじぃ、と佐助を見つめる。

『あの橙の男、名は──猿飛佐助、と言ったか。みつき、アレには少しばかり気をつけたほうがいい』

叔父様もそう言っていた。
弧を描いて苦笑の形をしている佐助の瞳がちらり、とこちらを覗く。
一番軽そうな雰囲気なのに、その実なんて冷めた瞳をしているのか。
今まで向けられた事のない冷たい感情を乗せた瞳をじっと覗き込むみつきに、不穏な空気を読んだ小太郎がそっと近づいてくる。
しかしそれを軽く手を上げて止めると、みつきは佐助の胡散臭い笑顔に対抗するように、ふわり、と花がほころぶような柔かな笑みを浮かべた。

「・・・私、戦国時代のお姫様の事、よく分からないですけど・・・、幸村のお嫁さんになるお姫様って、きっと、とってもお淑やかで、清楚で、奥手な方でしょう?そんな方と、なんの知識もない、初心で童貞の幸村がセックスしたら、きっとそのお姫様、トラウマになります。ただでさえ、こんな大きいペニス、初めての人には大変ですし・・・」

逆手に握ったままのペニスの一番太い部分は、みつきの小さな手のひらではぎりぎりで包み込めない。
尻たぶに挟んだままのそれを確認するようにぬちゅりと撫でてやると、早くどうにかして欲しいとばかりに痙攣し、みつきの尻穴に擦り付いてくる。
先ほど射精をしたばかりなのに、どうやら回復力も高そうだ、とみつきは嬉しげに尻を揺すって幸村のペニスを慰める。

「ふふ、だから、幸村の初めては私みたいな人が奪ってあげた方がいいんです」

未だ精液がこびりついた頬を蕩けるように緩ませるみつきに「・・・アンタ、意外と根性座ってるね・・・」と佐助は苛立ちを隠さない表情で舌打ちを返し、そうしてみつきの後に立つ小太郎を見つめ、ため息を吐いて幸村に視線を移す。

「その我侭な持論、ほんっと松永の血、引いてるよね・・・・・・旦那、ま、犬に噛まれたと思ってさ・・・──って、・・・はぁ、・・・そうだね、俺様が心配するまでもなかったか・・・、旦那はみつきちゃんの事、満更でもなかったんだよねぇ・・・」

至近距離でみつきの笑みを見た幸村は、戦慄くペニスとは逆に目を見開いて固まっていた。
そういえば、自分の主は初見からこの得体の知れないみつきの色に当てられ破廉恥と絶叫してみたり、はたまた頬を染めてモジリモジリとおぼこな町娘のように膝をすり合わせていたではないか。
はぁ、と先ほどよりも深いため息を吐いて「もういいよ・・・邪魔して悪かったね・・・」と胡坐をかきなおす佐助に、みつきは「いえ、」とおざなりに返事をして幸村に向き直った。
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