Pets!18


口内で迎えようとした精液は、一歩遅くみつきの顔にぶちまけられた。
腰を震わせる幸村のペニスから、二度、三度と勢い良く放出される精液。
粘度が濃過ぎるそれは、飛沫というよりも塊に近く、たんまりとみつきの顔に降りかかったはずなのに、どろりと纏まったまま前髪や、瞼の上や、頬のふくらみに引っかかって床には零れようとしない。

「か・・・顔にかけるなんて、ひ、ひ、酷い、です」

舌を出したまましばらく固まっていたみつきは、肩を震わせて自分の顔中にまぶされた幸村の精液をそっと拭う。
ぷるりとした、まるでゼリーのようなそれを纏わせた指先もなぜか小さく震えていた。
──今まで自分が相手の顔にかけたり相手を煽る為に顔にかけさせた事はあったが、不意打ちをくらうのは初めてだった。
反射的にカッと頭に血が上ったが、それは怒りや羞恥とはまた違う感覚だ。
舌を乗せた瞬間に痙攣をした熱い亀頭、幸村の歪んだ泣き顔、そして自分を陵辱した痛いほどの精液の勢い、濃い雄の匂い。
それらが勝手に何度も脳裏にフラッシュバックし、その度に背筋に激しい電流のような怖気が走った。
口内が急激に乾き、瞳の後がぶわりと白く点滅する。
眩暈を覚えながらも口角が吊り上がって行くのを感じ、ふと視線を上げると真っ赤な顔をした幸村と目が合った。
瞳も真っ赤に充血し、大きく開いた口をはくはくと開閉させている。

「そっ、ごご、ご、ごっ、はっ、はは、は、っ、みつき、どのっ、かおっ、か、か、かおに、」

幸村の揺れる視線がみつきの顔とそこを垂れ流れる精液とを交互に見て、ぎゅう、と顰められるのと同時に、未だ握りこんでいた右手の中のペニスに芯が入った。

「うっ、ぐ、」
「幸村・・・酷い・・・、ふ、ふふ、ふ」

蕩けた瞳を仄暗く光らせ笑みを零すみつきの姿は、今までのはんなりとしたものではなく、どこかうつろで、病的なものだった。

「ふふ、ひ、酷い、酷いです、こ、こんな・・・こんな、濃い精液っ、ンッ、顔、かけて・・・っ、ふぁ、ゆ、幸村、オナニーしてなかったんですか?すごい、匂いです・・・見てください、こんな、熱いの、熱くて、濃いの、顔、いっぱい、は、ひどい、ペットだからって、マーキング、ですか?顔中、幸村の、精液まみれで、ン、ちゃんと見てくださいっ、んぅ、ひ、匂いも、濃いし、ふ、こ、こんなの、く、屈辱です・・・!」

幸村だってこんな事をしてしまうとは思ってもいなかった。
自分の唾液で濡れた唇を見ただけで、漏らしてしまうのではないかという程興奮したというのに、今目の前のみつきは自分の精で濡れ汚れ、汚した自分を酷く恥ずかしい言葉で罵倒してくる。
羞恥の限界に達した幸村の瞳からぼろりぼろりと大粒の涙が溢れるが、みつきはそれを益々爛々とした目で見つめ「ほら、ほらっ、見てください、幸村の精液、こんな、こんなにいやらしいんですよ、」と、指でかき集めた精液を伸ばした舌の上へと垂らす。
生々しく糸を引き、いやらしく赤い舌にまとわりつく自分の精液に、幸村は握りこまれたままの自分の一物がぐぅ、と再び硬く持ち上がってしまうのを感じ羞恥に咽び泣く。

「ぐっ、うっ、ぐうぅう、みつき、みつき殿、も、申し訳、ない、か、堪忍、堪忍してくだされ、」
「ふ、んぁあ、すごい、すごい味、濃くて、舌に残って、ねばねばで、ンッ、ンッ!ぁう、の、喉、ひっかかって、飲み込めません・・・」

顔を垂れる精液を舐め取りながら、みつきは勃起し始めた幸村のペニスを扱き始める。

みつきは意図せぬ幸村の反撃に不思議と酷く興奮していた。
こんなに興奮したのは叔父様と初めて裸で抱き合った時以来かもしれない。
雄々しい元親や、どこか怪しげな佐助と違い、本物の大型犬のようでどこか油断をしていた幸村に陵辱的な行為を受け、そんな自分に酔ってしまったのだろうか。
それにこれまでに濃い精液も初めてだった。
もっと欲しい。
直接口に注いで欲しいし、またもう一度顔にかけてもらうのだっていい。
だけれども自分も限界が近いらしく、突き出した尻は先ほどから揺れていてその下のペニスも先走りが溢れて腿を濡らしている。
射精の勢いも良かった。
この濃くいやらしい体液が、自分の腸壁に叩きつけるように射精するのを想像しただけで、尻穴が開いて元親の精液がぐぷりと溢れ出てしまう。
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