Pets!15


かぷり、とかわいらしい音を立てて小さな歯が唇に当たる。
そのままはむはむとくすぐったい様な甘噛みをされ、その感触に思わず唇を緩ませるとすぐに滑らかな熱い舌が潜り込んでくる。

『チクショ・・・』

つるりとした舌は、噛み締め過ぎて痺れている唇の内側をそっと舐め、中に潜む元親の舌をくすぐるように刺激する。
性感を高めるような刺激ではなく愛しむような優しい口付けは、射精をしたばかりで気だるい体に心地よく響いた。

『この俺が、男・・・しかもこんなガキに・・・』

まだみつきの尻に入れたままの腰はだるく、ずっと吊られている腕は重い。
しかし元親は冷静になるにつれ、むかむかと傷つけられた矜持が頭をもたげて来るのを感じ始める。
このまま終わらせてなるものか、雪辱戦だ、と口内の舌に自分の舌を絡ませた。

「ん・・・ンッ?ぁ、もぅ・・・元親、こぉら、ふふ・・・」
「・・・・ぷはっ、チッ、てめ、逃げんなっ!」

てろりと唾液の糸を引いたまま怒鳴る元親を優しく見下ろし、みつきは振り向きもせずに後ろ手で小太郎からタオルを受け取ると汗や滲んだ涙、鼻水で汚れた顔を拭ってやる。

「ふふ、かわいい元親・・・もっと元親と遊びたいですけど、他の二人を放っておいてはダメでしょう?」

そういえばこの場には他にも二人、同郷の奴等がいたのだった、とガバリと右を振り向けば、真っ赤な顔にまん丸の目玉をつけてこちらを凝視している幸村と、あはー、と苦笑を浮かべて錠で繋がれた手を振る佐助がいた。
二人の顔を見ていられなくて前を向くと、ごめんなさいね?と今までしていた如何わしい事の欠片も見せぬ、はんなりとした儚げなみつきの笑みがあり、元親はグッと喉を詰まらせる。

「・・・っ、・・・っ!あんな事をしておいてよぉ、随分とオキレイなもんだなぁアンタは!」

八つ当たりに近い怒鳴り声にみつきは一瞬きょとんと瞳を瞬かせ、そしてまた優しい笑みを浮かべた。

「ふふ、私、きれいなんかじゃないですよ?ほら・・・」

ぴったりとくっついていた身体が離れ、それをつい引き止めたい、そう少し、ほんの少しだけ思ってしまったのは裸の身体が寒いからだ、と元親は必死に自分を納得させながら立ち上がるみつきを睨みあげる。
元親の両肩に片手を置いたみつきは、そっと腰を引き、濡れた音と精臭を放ちながら尻からペニスを抜いていく。

「ほら・・・元親が、たくさん、たぁくさん、汚してくれたでしょう・・・?」

元親の目の前に立ち上がったみつきは、そのまま大きく足を広げシャツを捲りあげた。
まだ射精をしていない、硬く持ち上がったペニスの奥、今の今まで元親が潜り込んでいた尻穴は真っ赤に腫れて膨れていた。

「ンッ・・・、元親の視線・・・いやらしい・・・」

ジッと見つめてしまった元親の視線に応えるように、そこがきゅう、と内側へ縮んでいく。
そしてそのままきゅうきゅうと震え、みつきがたまらないと小さく腰を揺すると、ゆっくりと緩みはじめる。

「あ・・・、で、ます、元親の・・・いっぱい、だしてくれたの・・・ン・・・」

緩んだ尻穴の縁はやはり真っ赤に膨らんでいて、ヒクリヒクリと物欲しげに戦慄くと内側の濡れた粘膜が見え隠れした。
そこから小さな破裂音と共に、白い粘液が溢れ出てくる。
泡立って、糸を引いて、みつきの白く柔らかな腿に流れるソレを、自分の精液だと元親は理解した瞬間、身体の奥にゾクリとした熱が走った。
汚らしい、と罵倒してもいい光景だった。
しかし元親は口が渇き、自分の股間に再び激しい熱が溜まっていくのを感じ、息を呑む事しかできない。

「っ、」
「あら?元親の、また元気になっちゃいましたね。ふふ、かわいい元親。もうちょっと、待っててくださいね?」

尻から流れる淫液をそのままに、みつきはまた八つ当たり気味に怒鳴り始めた元親の唇にキスを落とす。
そのキスはしかし拒まれることはなく逆に伸ばした舌に舌が絡み付いてくるのに、みつきは『本当に、元親はなんてかわいいんでしょう』と三日月のように細めた瞳の縁を、ぽっと小さく赤らめた。

- 15 -
[*前] | [次#]
ページ:

トップに戻る
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -