ねぇ、先輩。抱き締めてもいいですか?



聞いておきながら、返事を聞かずに ぎゅっ と抱き締められる。

風紀委員長と大学生。お互いに忙しい日々を送っているせいで、会うことが少なくなった。今日、久々にお互い夕方に会えることができた。栞の家に着くと、塚本は甘えるようにいきなり抱き着いてきたのだ。




暫くは温もりを感じていた塚本だが間もなく栞の服に手をかける。ギリギリ服に隠れていた紅い印が顔を出す。


「つ、塚本く…」


「薄れてきたな……付け直しますね。」


少し痛くなりますけど、我慢してくださいね。

優しくそう言うと、白い肌に紅い花を咲かせる。

「っ……塚本くん」


チクッ とした痛みに顔を歪ませる。


「好き……栞。」


私も久光が好き

そう口を開こうとするが、唇で封じられる。

顔の角度を変えながら栞は腕を塚本の首に回した。


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