(豆腐+豆乳)久々知×竹谷 | ナノ
久々竹。ちょい下品。全力でギャグ。なんかいろいろごめん。

















背中をつうっと嫌な汗が流れるのが堪らなく気持ち悪かったが、俺の頭はそんなことにかかずらっている場合ではないとうるさく警鐘を鳴らしていた。
「へ、兵助さん……? その手に持ってるのは、もしかしなくても、君の大好きな大豆食品じゃないですか?」
にっこりと笑いながらじりじりとにじり寄る、級友であり恋人である目の前の彼に、これ程まで怯えたのは初めてだ。なんというか、笑顔が怖い。きっと今俺の顔はそうとう引き攣っているだろう。
完璧な笑顔を張り付けた兵助が、また一歩じり、と近付いた。
「やだなぁはっちゃん、なんで敬語なんだよ。見れば分かるだろ? 豆腐と、ああこっちは豆乳だよ」
ちょっと待てちょっと待て。今俺たちは何をしてた? えーと、まずここは俺の部屋で、今日は兵助が泊まりに来てて、俺たちは恋仲で、そういう雰囲気になりかけて、そこで兵助が豆腐を持ってきて、何故か今俺は豆腐片手にした恋人に迫られてて……。……うん、わけがわからない。
ひくひくと引き攣る頬をそのままに、じりじり迫る兵助からこちらもじりじりと逃げながら問う。
「……それで、なんで兵助はその豆腐を手にしてるわけ?」
そうすれば、少し首を傾げて俺と豆腐を交互に見ながら、兵助が答える。
「なんでってそりゃあ、大好きな豆腐と愛する八左ヱ門を同時に食べれたら幸せだなって……」
「いやいやいやいや! おかしいだろ、そこ一緒にするとこじゃねぇだろ!?」
俺の全力の主張にも負けず、じりじりと迫る兵助の目には、キラキラと星が瞬いているような錯覚すら覚える。ちょっと待って兵助。ちょっと落ち着こうか。暑くもないのにダラダラと汗が蟀谷を流れる。
「大丈夫だ。絹ごしだから崩れやすいし、豆腐は美味いし、絶対気持ち良いから」
「いやいやいやいや! やめろってちょっと兵助落ち着け何が大丈夫なのかさっぱりわからないし、安心要素が全くないし、豆腐を持ち込む意味もわからないし!!」
「大丈夫大丈夫、気持ち良くしてやるから」
「えっ! ちょ、まっ……!」
「いっただっきまーす!」
「う、うわああぁあああ!」

こうして俺は、上機嫌な恋人に、彼の大好物共々美味しく頂かれてしまったのでした……。


終われ!!















9/8はくくはちの日!
※使用した豆腐と豆乳と竹谷は久々知くんがおいしく頂きました。食べ物は大切に。

20110908.

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