親指、舌、君の心。 | ナノ




※やまなしおちなしいみなし。
臨也と静雄がちゅっちゅしてるだけ。
わが友リコッタに。












ギュッと力強く抱きしめてきたと思ったら、シズちゃんの顔がどアップで、その近さに咄嗟に目を瞑る。への字に曲がった俺の唇の上から、シズちゃんのソレを重ねられた。
シズちゃんの柔らかい唇が触れてほだされそうになるけど、俺はシズちゃんに怒ってるわけで。そうそう簡単に許してやるつもりなんてない。
引き結んだ俺の唇をはむはむと甘噛みするように唇で愛撫して。飽きたのか、ぬるりと誘うように舌を出して唇を舐め上げた。唇の割れ目に沿って舌を這わせるシズちゃんが可笑しかったけど、口を開くつもりはない。
「……おい、口開けろ」
痺れを切らしたシズちゃんのイラついた声が命令する。やだね。シズちゃんはもっと反省すべきだよ。そういう意味を込めて目を開いてシズちゃんを見つめた。唇は真一文字に結んだまま。そのまま数秒見つめ合う。
しばらくすると、俺が口を開けるつもりがないのを悟ったのか、短く舌打ちをした。

――勝ったね。
俺がそう思ってニヤリと笑おうとした、瞬間。
「……んぐ、ぁっ!?」
シズちゃんの細くキレイな親指が唇を無理矢理こじ開けて。
「えちょ、っ! んんっ!」
そのまま近づいてきたシズちゃんに、抗議の声を上げる前にまた、キスされた。
シズちゃんの指が邪魔して口を閉じれないのをいいことに、濡れた舌が入り込む。
怯えたように引っ込んだ俺の舌を搦め捕って、突っ込んだ指で奥から歯列をなぞって。
「んぅ……ふぅ、んあ、ぅ……」
上あごを擽られたり舌を吸われたり。
いつのまにか親指は抜けていて、だんだんと深くなる口づけ。どちらのともしれない唾液が口の端、首筋を伝って気持ち悪い。
ちゅく、ぐちゅと卑猥な水音が耳を侵して、思考が全部蕩けていく。
息苦しくなってきたけどシズちゃんは全然離してくれなくて、酸欠で頭がぼうっとする。
何度も何度も角度を変えてキスされ、やっと解放された時にはひどく息が上がっていて。
「ぷはっ! はっ、はぁ、はぁ……」
大きく息をしたら、シズちゃんにぎゅうっとまた強く抱きしめられて。
「……悪かったよ、ごめん」
ばつの悪そうな声でぽつりと小さく。
俺が息を吸おうと肺に送りこんだ空気がシズちゃんの匂いだったから、もうどうでもよくなった。俺は目の前にあるシズちゃんの胸板に顔を押し付けて、ぎゅうっと抱きしめ返すことでシズちゃんを許すことにした。



fin.












タイトルの意味は「入り込んだもの」
リコッタの4213キス絵がツボったので衝動的に書きなぐってしまった。
リコッタのみお持ち帰りおk煮るなり焼くなり臨也ぶち犯すなり好きにすればいいと思うよ(^q^)
臨也がなんで怒ってたのかは謎。静雄がなんかしたんじゃないかな(適当)

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20110208.
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