Boy's Side -Day3- 05

「ハァ…。実は私、こんにゃくイモを探して旅をしているんでぺたん。このプレーンにはどこにも売ってないのがわかったでぺたん。だから違うプレーンに行こうと思ってたんだぺたん」

誰かに愚痴を聞いてほしかったのだろうこんにゃく様は、二人を目に入れるとすぐに語りだし、溜め息をついた。

「急いでいるのにトルーナ村でもここでも足止めされるでぺたん…」

一通り愚痴を溢したこんにゃく様は満足したのか、聞いてくれてありがとうでぺたんと頭を下げる。ちなみに想像通りかもしれないが、ソルトはただ興味無さげに受け流していただけだ。

「…ところで君たちはトルーナ村で見た子たちの知り合いでぺたん?」

「!!…どんなヤツか覚えてるか?」

はいはいとやる気無く聞いていたソルトはその言葉に反射的に反応した。

「ターバンを巻いた男の子と、大きな帽子を被った女の子に、緑色の髪をした女の子、金色で髪を立てている男の子、それにわんこがいたでぺたん」

「…ガナッシュ、シュガー、キルシュに、一緒にいるってことはアランシアか?…とピスタチオか」

「五人は元気そうだったか?」

「トルーナ村でエニグマに襲われたでぺたん。それをあっさりと倒して凄かったでぺたん!」

特に、物質プレーンの巫女の彼女。

そう付け加えられた言葉にソルトは目を見開いた。シュガーが巫女だと知っている。確かにいくら正体を黙っていても、巫女特有の気配は騙せない。力を持っている者にはその独特な気配でわかってしまうだろう。彼のように、今までにも気付いていた者がいたかもしれない。

ソルトは現実を突き付けられたような気分になった。

物質プレーンでも、離れようとも、
巫女はどこまでいっても巫女なのだと。









CreationDate:2015.05.27




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