Boy's Side -Day3- 03

ラ・ロッシュに向かった二人が目にしたのは、見覚えのある何かがピップルスに連れられて塔に入っていくところだった。

「………………おい」

「………」

「…おい、あれ…」

「………」

「…あれ、カフェオレだろ」

「………気付かないフリしてんだから、自覚させんなよ……」

ショコラについでカフェオレまでも。次から次へと発生する問題に、二人は頭を抱えながらラ・ロッシュの門番に話しかける。

「なんだ?ここはカタギのモンは入れないぜ!」

「いや、さっきの古代機械……」

「あれか!いいだろ?オカシラがドワーフに作らせた特注のオーブンだぜ!」

「……オーブン……」

「あれ、オレたちの友達なんだけど、返してくれないかな」

「オレに言われてもなぁ。オカシラに言ってくんねぇと」

「じゃあそのオカシラに会いたいんだけど」

「カタギは通さねぇ!」

全く話にならない。オカシラに言えと言ってくるのに、アポイントメントも取れないのか。
手っ取り早いのは捕まることだと、さっきのピップルスがアドバイスになってないアドバイスをしてきたが、そうすると出るまでに時間もかかるだろうし、その間にドワーフに逃げられてしまっては本末転倒だ。

「………………ま、後ででいいんじゃね」

「………………そうだな」

オーブンとして使用されるのであれば、まあ、命に関わる問題ではないだろう。と言うソルトに同意したカシスは、カフェオレを後回しにすることにした。









CreationDate:2015.05.24




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