Boy's Side -Day3- 01

「おい、兄ちゃんたち。今日はタウンの外には出ない方がいいぜ」

宿屋のピップルスから起きて早々言われた台詞に、ソルトとカシスは首を傾けた。

「どうも事件が発生したらしくてな、今日一日出入り口が閉鎖されて、出入りも制限されるらしい」

「事件?」

「…ここだけの話だが、ラ・ロッシュからコインが盗まれたんだ。下手にタウンから出ようとすると怪しまれるぜ。大人しくしとけよ」

「…マジかよ…」

「今日こそ見つける予定だったのに…」

「まだ誰か探してるのか?」

「ああ。友達がドワーフに拐われてね」

カシスの言葉に考え込んだピップルスだが、不意に思い出したと言うように顔を上げる。

「それってもしかして、マッドマンかい?」

「知ってるのか!?」

「ああ、なんか、マッドマンを連れた怪しげなドワーフが、こそこそしながらタウンに入ってきたって知り合いの門番が言ってたぜ」

「ソイツがどこに行ったか知ってるか?」

「入るのを見ただけだって言ってたから、まだタウンの中にいると思うよ」

良い情報を聞いた。今日は町の出入りが封鎖されている。外に出られないが、それはドワーフにも言える。今日町をしらみ潰しに探せば、ショコラは見つかるだろう。

手分けして探そうぜと言うカシスに、ソルトは何でお前に使われなきゃなんねーんだと文句を言いながら、二人で町に繰り出たのだった。









CreationDate:2015.05.23




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