Girl's Side -Day3- 20 「生徒たちはどこにいるの!?返しなさい!!」 マドレーヌは闇のプレーンでエニグマと対決していた。対峙しているエニグマも多数いるが、その数倍以上のエニグマが死屍累々たる有り様である。これら全て彼女が叩き伏せたものだ。 「コイツ…なにモンだ…これではキリがない…!」 「それはこっちのセリフよ!!ケルレンドゥはどこにいるの!?直で話をつけるわ!会わせなさい!」 「ケルレンドゥを知ってる…!?」 「人間のくせに…!?」 マドレーヌから出るケルレンドゥというあるエニグマの名前に、エニグマ──ピスカプーク──たちはたじろいだ。ざわめくピスカプークたちの間に、それとは形相の違うエニグマが低く笑いながら現れる。 「虫ケラの名前を一つ知っていたところでどうする…。それに、虫ケラは死んだ…。たった今…。くっくっくっく…」 「誰…!?」 「誰でもよかろう…」 「私の生徒をこっちの世界に引きこんだのはあなたね!?」 「オマエの生徒はここには来ていない。光のプレーンにいる。学生ごときは、ワレらが光の中にあっても恐れる存在ではない」 「私だけ特別に闇のプレーンにご招待されたわけね。ありがとう。恐れいるわ」 現れたエニグマ──名前をエキウロクリュという──はそんなに強いのだろうか、尻込みしていたピスカプークたちがまた賑わう。 「ケッケッケッケ!!光のプレーンはもうすぐ落ちる。太古の魔法とドワーフの技術がオレたちのものになる。そしてオレたちが宇宙を支配する」 エキウロクリュはマドレーヌに融合を持ちかけた。 「オレと融合しろ。どのプレーンにも行けるぞ。クックックックック」 「ケルレンドゥ配下のエニグマは一匹もいないのね…」 「虫ケラどもはみんな死んだ。生まれ変わるために。キオクを消し、生まれ変わる。エニグマは一つになる。オレがエニグマの王になる」 「フゥ。嫌になるなぁ、もう。宿主を持たないエニグマがそんなに強いのかしら?」 「なんだと…!?」 「あなたたちじゃ、私の生徒にも勝てないわ」 マドレーヌの言葉にピスカプークが騒ぎ立てる。 「なんだってぇ〜??」 「光のプレーンにいるんでしょ?だったら焦る必要もないな」 「オマエが言ってることは、全てただのハッタリだ。思い知らせてやる」 「ハァ……。やれやれ……。またどこかでお会いしましょう」 そう言ってマドレーヌはワープしてその場から消えた。 「!!!!」 「逃げたぞ!!ワープしやがった!!」 「ハッタリじゃない!!ワープの魔法を使ったぞ!!」 コケにされてプライドが傷付けられたエキウロクリュは、苛立ちのまま声を荒げた。 「チッ!!光のプレーンは後だ!!ガキ共と、あの女を殺す!!闇のプレーンに引きずり込め!!」 CreationDate:2015.05.22 [ 20/20 ] [ 71/79 ] [Put a Bookmark] ← 戻る |