Girl's Side -Day3- 14

ピスタチオの鼻の案内通りに進むと、ペシュに鉢合わせた。シュガーたちを見付けたペシュは物凄い早さで走り寄り、シュガーに飛び付く。

「大変ですの!大変ですのーー!!ブルーベリーちゃんが具合が悪くなって、動けなくなって、それから…、それから…」

「それからどうしたっぴ!!落ち着いて話すっぴ!!」

「そうよ、ペシュ〜。最初からちゃんと話して〜」

「あ、あ、あ、あうあー。最初って、どこからですの〜?」

「やれやれだぜブラザー。まず、レモンが一緒じゃない理由から話しな」

興奮して頭がこんがらがっているペシュは、抱き付いているシュガーにポンポンと背中を叩かれてようやく落ち着きを取り戻した。礼を言って離れ、話し出す。

「三人で門のとこでエニグマに襲われそうになってレモンちゃんが囮になって私たちを逃がしてくれましたの」

「それで?」

「この宮殿の地下で待ち合わせてたんだけど、ブルーベリーちゃんが具合が悪くなって、レモンちゃんも来ないから、誰か呼んでこようと…」

「…と思って、それで何してたの?」

「…迷子になってましたの…」

「頼りにならないっぴ」

「ピスタチオちゃんに言われたくありませんの!」

「はい、はい、はい、はい。わかった、わかった。で、ブルーベリーがこの宮殿の地下にいるんだな?で、それを助けに行くと」

「最初からそう言いましたの…」

「言ってないっぴ」

「ピスタチオちゃんのお耳は虫の穴ですのッ!?」

「虫の穴じゃないっぴ!!」

「どっちでもいいから、もう行こうぜ。ブルーベリーのことが心配だ」

いつも通りのピスタチオとペシュのやり取りにうんざりした様子で先を進めるキルシュだが、キルシュとアランシアも同じようなものだということには気付いていないらしい。


ピスタチオの鼻に頼りながら階段を見付け地下に降りる。見覚えのある場所に出たためか、ペシュが叫びながら一つの扉の前に走った。

「ここですの!ここにブルーベリーちゃんがいますの!」

その部屋ではブルーベリーが辛そうに壁に凭れて座っている。

「ブルーベリー!大丈夫!?」

「お帰り…ぺシュ…それに、お久し振り…シュガー、キルシュ、アランシア…」

「オイラもいるっぴ!!」

ピスタチオの抗議は無視された。


「ブルーベリーちゃん!休んでないといけませんの!」

「だいじょうぶ…よ…」

疲れている身体を無理矢理起こそうとするのをペシュが止めるが、ブルーベリーは聞き入れることなく、立って息を吐いた。









CreationDate:2015.05.19




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