Girl's Side -Day3- 03

ミルフィーユに案内され、ベナコンチャ遺跡の入り口に辿り着く。そこにはティラミスが先回りして待っていた。

「やぁ、ミルフィーユ」

「ティラミス…?」

「また一人死んだね…どう思う…?」

「…どう?って、どういうこと?わからないの?あなたは悲しくないの?」

「そうか…。つまり、キミは悲しいんだね?」

「当たり前じゃないの!!仲間が死んだのよ!!」

「当たり前…?当たり前なんかじゃない。ミルフィーユ、キミの中にハートがあるってことさ…」

「??なに??どうしたの?ティラミス…」

「生き物は、ハートがなくなったり壊れたりした時に死ぬんだ。逆にいえば、死んだ生き物でも、ハートを入れてやれば動き出す」

「…わからない…何を言いたいの…?」

「オマエのハートが欲しい…。弟を生き返らせたいんだ…」

「なにを言ってるの…?死んだのよ、あなたの弟…」
「死んだんじゃないッ!!オレの話をちゃんと聞け!!ガケから落ちた時のショックでハートが壊れたんだ!ハートを入れたら生きかえる!弟はもう200年も止まったまま何もできないんでいるんだ!!ハートをくれ!!」

弟は死んだのだと言われ、頭に血が上ったティラミスはミルフィーユの首を締める。

「や、やめて…。く、苦しいわ…」
「おおっと!抵抗するんじゃないぜ!暴れるとハートごと壊れちまう。オマエをムダに殺したくない」

「なにしてるっぴ!!」
「ミルフィーユ!!だいじょうぶか!!」

「チッ!余所者がッ!」

唖然と見ていたピスタチオとキルシュが慌てて駆け寄り、邪魔をされたティラミスは舌打ちをして遺跡の中へ姿を消した。

「ミルフィーユさん!!大丈夫ですか〜!?」

「ごほっ…ごほっ…だいじょうぶ…」

「トルーナ村へ戻ろう。アイツをなんとかしなきゃ」

「やめてください…。わたしたちの問題なんです。余所から来た方に決めてほしくありません。ワクティ側の出口まで案内しますので、早々に立ち去って下さい」

「そんなこと言ってもだっぴ!」

「……こっちです」

ミルフィーユは立ち上がるとそのまま先へ行ってしまった。

「あ〜…勝手に行っちゃうし〜」









CreationDate:2015.05.13




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