Boy's Side -Day2- 05 「そろそろ宿屋でも探すか」 カシスがソルトを振り返り、言う。 「続きはそこで話そうぜ」 確かに歩きながら話すよりも、建物もしくは空間に留まり話す方が話しやすいし誰かに聞かれる可能性も低くなる。 丁度、特に目的もなく辺りを見回ろうと歩いていたせいかピップルスタウンにも戻れたところだ。二人はここで宿屋がないか探索した。 「…ここ、泊まれそうだぜ」 「一泊カエルグミ5つ?…ここを拠点にするにしても…四日はいけるな」 そうして建物に入る。 「二人かい?」 町で見慣れたピップルスが声を掛けた。 「お、あんた、さっきの兄ちゃんじゃねーか!よかったな、仲間にあえて。探してたんだろ?」 「知り合いか?」 「俺に鼠の知り合いはいない」 「失礼だな!!」 聞き覚えのある台詞だ。 「…ソルト」 「…光のプレーンの地図貰ったんだよ」 「なんだ、覚えてんじゃねーか!!」 ピップルスは笑いながらソルトの肩を叩く。なんだこのテンションの高さは、と二人が思ったかは別としてカシスが本題に戻した。 「ここは宿屋だろ?空いてるか?」 「ああ!同じ部屋でいいか?二部屋しかねーから他に来た時のためにな。っつっても全然来ねーんだけどよ!」 「は?こいつと同じ「ああ。それで頼む」…!」 余計なことを言おうとするソルトの口を押さえて、カシスはピップルスとの会話を終わらせる。ソルトは無理矢理口から手を剥がすと、カシスに一蹴り入れてさっさと部屋に向かった。 「痛って!!」 「バーカ!」 「…さっきから何なんだ…」 CreationDate:2010.01.04 ModificationDate:2015.05.11 [ 5/7 ] [ 49/79 ] [Put a Bookmark] ← 戻る |