Boy's Side -Day2- 03 シュガー一行がガナッシュと合流したころ、ソルトは 「…なんでついてくんだよ」 「いいじゃねーか。一緒に行こうぜ」 「一人で逝け」 「……なんか今、違うニュアンス含まなかったか?」 カシスと言い合いしていた。 「俺は今忙しいんだ」 「シュガー探してんだろ?一人よりも二人の方が効率いいと思うぜ」 「……」 「それにシュガーもみんなを集めようとするだろうし、一人でバラバラに行動するよりも何人かで居た方がいいだろ?」 「…なんでアイツがみんな探してることになってんだよ」 「あれ?なんかそんな感じじゃね?」 確かにカシスの言う通りだ。 シュガーの事だから全員を探そうと無茶ばかりするだろう。だからこそ早く見つけないと。 …隠してることもあるようだし。 ソルトはそこまで考えるとカシスを振り返り、 「…足手纏いになんなよ」 とぶっきら棒に放った。 「へいへい。仰せの通りに」 「…うぜぇ」 二人で行動することにしたものの、特に目的地は決まっていないため、適当に歩き、適当にモンスターを倒し、進む。 「おい」 「ん?」 「あの化けモン」 「…ヴァレンシア海岸のか?」 「…エニグマっつーらしい。何か知ってるか?」 「いや…、…ちょっと待てよ……どっかで聞いたことあんな…」 「どこでだ」 カシスは頭の中で引っ掛かっている記憶を取り出そうと頭を抱え、はっと思い出したように顔をあげた。 「…俺、ちょっと裏の世界の人間に知り合いがいんだけど…多分そこで聞いたんだよ」 「ガナッシュの姉貴の旅行先もヴァレンシアだっつってたよな?」 「ああ」 「…15年前」 「?」 「何があったか知ってるか?」 「15年前、ね…何が言いたいんだ?」 ソルトはカシスの問い掛けに沈黙した。 CreationDate:2009.12.30 ModificationDate:2015.05.10 [ 3/7 ] [ 47/79 ] [Put a Bookmark] ← 戻る |