Boy's Side -Day2- 02

「たーーけーーてーーすーー」

「…ショコラ、か?」

ピップルスタウンに入った途端聞こえてきた、言葉になっていない悲鳴する方へ走る。

「ソルト!」 「ゲ…何でお前が…」

ソルトと最初に合流したのはカシスだった。

「いや、俺はショコラを…。…ショコラ!」

カシスの目線の先にはドワーフに連れさられていくショコラがいる。

「ソルト、追うぞ!」

「ちょ…!おま…放せよ!」

ソルトの反論は聞き入れられず、ショコラを追うカシスに腕を掴まれているソルトは、嫌々ながらも後に付いて走ったのだった。






「おい!そこの!ショコラをどうする気だ!」

「くそ!知り合いか!邪魔しやがって…」

そう言いながらドワーフが片手を上げると、多数のモンスターが二人を囲む。

「何!?」

「……カシス、頑張れよ」
「いや、お前も手伝えよ!!」

そんな会話をしている間にもモンスターは攻撃を始める。

「チッ…コンカッセ!」

「ウガー!」

「お前の行動がおせぇから俺にも…ミジョテー…くんじゃねーか」

「グオオオオ!」

「…お前、…ジュリエンヌ…俺の事そんな嫌いか」

「ガアアアアァァァア」

「かなりな。…ポアヴル」

「オオオオォォォ!」

「即答かよ!」

「グキャアァ!」

「「あー!うぜぇ!」」

「ダブルスラッシュ!」
「エクルヴィス!」

残っていたモンスターが一掃された。

「何…!?そんな馬鹿な!!」

「…コイツと協力するのも嫌だっつーのに!」
「おい」

「意味もねー雑魚ばっか出しやがって!テメーさっさと消えろよ!……ついでにショコラ置いていけ」

「待て、違うだろ」

ドワーフに向かって言い放つソルトの言葉にツッコミを入れるカシス。ドワーフは何が可笑しいのか笑い始める。

「くっくっく…。素晴らしい力だ…。君の言うとおり、今は消えるとしよう…。ただし、彼も連れてね…」

「「ショコラ!」」

そしてドワーフはショコラを連れてワープした。

「ワープだと!?」
「なんでドワーフが…」

ドワーフには生まれつき魔力の欠片もないため魔法を使えない。そう習ったことがある。けれどそのドワーフがワープ魔法を使ったのだ。

「光プレーンのドワーフは魔法使えんのか?」

「…無理だろ」

「お前には聞いてねーよ!独り言だ!」

「そうかい」

刺々しい発言を気にすることもないカシスに、ソルトは舌打ちを返した。









CreationDate:2008.08.26
ModificationDate:2015.05.09




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