Day1.08

「…何かが起きるの…。海岸で何かが起きて、みんないなくなる…!」

「!!なにか知ってるのか?」

「わからない…わからないよ!でも何かが起こる事だけはわかるの!怖くて、痛い、そんな出来事が…。ガナッシュ、シュガー、お願い。みんなを助けて…!」

「!!…シュガー?いるのか?」

「…ごめんなさい、盗み聞きをするつもりはなかったんだけど…」

ばつが悪げに姿を見せたシュガーにオリーブはすがるように切願する。

「…頼れるのは、ガナッシュとシュガーしかいないの…っ!」

そんなオリーブを見て、シュガーはぐっと力を入れた。

「…わかった、約束する。何があっても、途中どんな事があっても、最後には必ずみんな笑顔で帰れるように…」

「よかった…。ありがとう。なんだか、シュガーがそう言うと本当にそうなりそう」
これから起こること、知ってるみたい。

「…知ってる、って…」

「変な意味じゃないのよ?ただ、シュガーの言葉は信頼できるの」

「…ありがと」

ほっと安堵の表情を浮かべるオリーブにシュガーは複雑な気持ちを押し殺す。

言うべきか、言わざるべきか。言うと、この旅行でみんなの越える試練がなくなってしまう。でも言わないと、みんなを危険に合わせる事になる。これはゲームじゃなくて現実だ。
もしかしたら間に合わなかったり、最悪、誰かが死んでしまうかもしれない。

そこまで考えて、シュガーは想像の中で頭を振った。


大丈夫。
絶対間に合わせるし誰も死なせない。


彼女の中だけに留める事実はどんなに大きいのだろうか。その一人で背負うに大きすぎることは時に足を引っ張ることになるのだが、彼女はまだ知らない。









CreationDate:2008.08.08
ModificationDate:2015.04.26




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