05

「ねえねえソルトの属性ってなんなの?」

歩きながら教科書をパラパラと読みつつ、教室に向かってるであろうソルトに聞いた。
良かったー、呪文もしっかり書いてある。見た感じ懐かしさしか感じないから、呪文はゲームにあったのと同じっぽい。ゲームをしている時に全部覚えたことがあるから、多分またすぐに覚えられるだろう。

「光と闇と愛」

「えっ!?3つも!?しかも特殊!」

吃驚する私にソルトは呆れたように振り向く。

「言っとくけど、お前は全属性使えるはずだぞ」

「何で!?」

「ミコサマだからな」

巫女、来る前にも言われた言葉だ。
何なんだろう、巫女って。
一応この世界のことは思い出したが、巫女の事だけはよくわからない。…ただ、良いというだけのものではないことだけは、知っている。

「みこ「ついたぞ」…え?」

気付いたら教室の前だった。どうしよう、全然道覚えてないわ。…ま、ソルトがいるから大丈夫か。

ドアを開けてさっさと入るソルトの後に続く。
ふっと放された腕に、今まで掴まれていたことを思い出した。


「待ってたわよ〜!」

マドレーヌ先生らしき女性が教卓で手招きをする。ソルトは自分の席だろう場所に向かったので、私はマドレーヌ先生の隣に立った。

「さっき話していた転入生よ!
 私がこのクラスの担任のマドレーヌ。ほら、自己紹介して」

「シュガー・フレイヴァです。今日から通うことになりました。よろしくお願いします」

フレイヴァ…?と何処からか疑問に満ちた声が聞こえる。

「ソルトとは双子です」


…。



「「「ええーーーー!!?」」」

一瞬の沈黙の後、教室が揺れた。










CreationDate:2004.08.19
ModificationDate:2015.03.18




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