03

「ソルトの知り合い?」
金髪の少年が首をかしげる。

そこでようやく人前だったということに気付き、きまりが悪い思いをしつつソルトから離れる。そのまま距離を取ろうとしたが、ソルトに手首を掴まれて動けなかった。

「シードル、お前空気読めよ。どう考えても俺たち邪魔者だろ。いやー、しっかしソルトのこんなとこが見られるとはね、珍しすぎて世界滅亡すんじゃねーの?「ミジョテー」痛って!」

ニヤニヤと笑いながら話す銀髪に、ソルトは苛立ったのか何かを口先で唱えた。そして何かが少年に向かって飛んでいった。多分今のが魔法なのだろう。

「自業自得だ…」
今まで一言も話さずに立っていた深緑色の髪をした少年が呆れたように呟いた。



「変な勘繰りすんなボケ!双子だ双子」



、 。



静寂が響く。



「「「は?」」」



何度思い出してもその時の彼らの顔は見ものだった。



「自己紹介遅れてごめんなさい。シュガー・フレイヴァ、ソルトとは双子です。多分ここに通うことになるのでよろしくお願いします」


言葉を失いこちらを見る彼らと見合って数秒、



「いらっしゃい、待っていたよ。
  ようこそウィルオ・ウィスプへ」










CreationDate:2004.08.19
ModificationDate:2015.03.17




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