02

眩しい光が顔に当たって目を開ける。

「目、覚めた?」

金髪の少年がこちらを覗きこんでいた。

「・・ええ、と」

「中庭で倒れてたわけだけど、気分は?」

緑の多いここは中庭のようだ。多分、例の学校の、かな?

「だい「おい、なにやってんだよこんなとこで」」

返答しようと口を開いたところで、少年の後ろから声がかかった。
少年の後ろにいる数人の少年達は角度的に私が見えなかったのだろう、近づいて私に気付くと驚きの表情を浮かべた。

「おっと邪魔したか?」
銀髪の少年がからかうように放つ。

「別にそんなんじゃないよ。この子が倒れてたから声をかけただけさ」

「倒れてた?」
そう聞きながらこちらをみる茶髪の少年の声と顔に懐かしさが溢れ出す。

「ソルト!」

嬉しさに思わず飛び付いた。
急のことで体は揺れたがぐっと踏ん張り抱き止めてくれた。ソルト、ソルトだ。会いたかった。やっと会えた。
じんわりと視界がぼやける。やばい、感情が抑えられない。


はいはい落ち着け。
とんとん、と背中を叩かれて気を静める。

大きく深呼吸をして気持ちを休めてから、ただいまの一言を絞り出した。



「ああ、おかえり」


私の居場所はやっぱりここだ。










CreationDate:2004.08.19
ModificationDate:2015.03.16




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