Episode1.04

シュガーの部屋の前に着き、ベルを鳴らそうとしたガナッシュがインターホンに手を伸ばす。それに指が届く前に、ソルトが勝手にドアを開け勝手に中に入っていった。

「え!?いいの!?」
「て言うか鍵掛けてないのかよ!?」
「無用心だろ…」

許可もなく入っていいのかと戸惑いながら後に続く三人。
シードルがソルトの次に廊下に足を着けた瞬間、一部の床が割れて穴になった。

「え!?」
「あぶね!!」

カシスが反射的にシードルを支える。
振り返ったソルトが、忘れてたわ。と「セキュリティ解除」を唱えると、どこからともなく機械音が響いた。

「もう大丈夫だぞ「今のは何だ!?」セキュリティだ」

「落ちかけたんだけど!」

「もう大丈夫だって」

「本当に大丈夫なのか?」

「しつけぇ」

こちらを気にせずさっさと先に進むソルトに、三人は顔を見合せ恐る恐る足を踏み入れる。床が抜けないことにほっとした三人は、そのまま後を追って部屋に入った。

「…あれ?」

「なんか部屋広くないか?」

シュガーの部屋は初日に入ったときより広くなっていた。部屋もいくつかあるようだ。一つ目の部屋は寝室で、そこにはいないようだった。

「いないのか?」

いないことを確認したソルトはドアを閉め、別の部屋を開ける。二つ目の部屋は書類や本が散乱していた。机もあり、書斎なのだろうと思われる。シュガーはその机に臥せて眠っていた。

無言で頭に手刀を繰り出すソルト。

「!?…!?」

驚いて飛び起きたシュガーは、ソルトとその後ろにいる三人を見てまた驚く。

「え!?何!?」

「いや、もう朝だけど」

「えっ!うそ!ヤバイ!寝てた!」

慌てたように手元の書類を確認し、頭をかき回し机を数回爪で叩いた後、溜め息を吐いてソルトを除く三人を見た。

「ごめん。今日、私とソルトは休むって伝えてくれない?」









CreationDate:2005.07.25
ModificationDate:2015.04.01




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