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朝の光が顔に当たり、眩しさに目を開けるとベッドの横にシードルが立っていた。

「…おはよう」
「うん、おはよう」

隣ではソルトが寝ているので、ソルトの部屋に間違いはないはずだ。

「なんでシードル?」

シードルは朝から大きな溜め息を吐くと、自分がここにいる説明をし始める。

「あー…お疲れ様です」

シードルが言うには、ソルトの寝起きが悪すぎることが原因だと言うことだった。
確かにソルトは朝に弱い。朝に弱いくせに夜中まで起きてることや目覚ましをかけないことも起きれない要因の一つだと思うが、改善はされないだろう。
(因みにシードルも目覚ましに関しては言ったようだが、『目覚し掛けても起きれねぇし、っつーか壊すし。壊した後片付けるのも面倒』と一蹴されたと呆れていた。)

そんな毎日遅刻ばかりなソルトを見かねて、隣の部屋のシードルが起こすようになったということらしい。

ただ、寝起きが悪すぎるソルトはなかなか起きない。シードルだけでは手に負えず、更に隣の部屋のカシスを連ね、たまに起こされて機嫌の悪いソルトがミジョテーをぶっ放す為に、同じ闇属性のガナッシュを連ね。
いつの間にか朝から始まった四人の関係が今まで続いているということだ。

なるほど…よく四人で行動してるのはそれからだったのか…。

「本当に申し訳ないです」

「いいえ」

ソルトは他人事の様にぐっすりと眠っていた。


そんな話をしていると、玄関からドアの開く音が響く。

「はよっ!シードル」
「おはよう。やっぱり起きてないみたいだな」

「おはよ、カシス、ガナッシュ」
「おはよう」

「「シュガー!!?」」

入ってきたのはやはりカシスとガナッシュだった。

「うん。一緒に寝てたんだよ。シードルから聞いたけど、ホントソルトがごめんね」

「いや、もう慣れたよ」

そう言いながらガナッシュは軽くミジョテーをソルトに浴びせる。
えっ、そんなバイオレンスな起こし方なの?確かに闇属性と光属性を持つソルトには闇魔法の攻撃力はゼロに等しいが。流石のソルトもまさかこんな起こされ方をされているとは思うまい。


「………はよ」

起きたソルトは普通だった。










CreationDate:2005.03.08
ModificationDate:2015.03.27




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