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「ところで二人、あまり似てないよね。色の系統が違うからかな」

「色の系統?」

「うん。ソルトは茶髪緑目だけど、シュガーは黒髪黒目でしょう?」

そう言いながら私とソルトを見比べるシードル。
ソルトはそれを聞きながら不機嫌そうにこちらを見やった。

「っつーかいつ色戻すんだよ」

「え?本当はその色じゃないのか?」

「あー…まあ、ね」

不思議そうに尋ねるカシスに曖昧に返しながら、「なんだよその色」と言い捨てるソルトに言い訳する。

「今まで居たとこはこれが普通だったから、その流れでそのままに…。戻すにしても、もうこれで自己紹介してるわけだし、今更、」

「俺は前の色が好きだって言ってんだよ」

言い終わらないうちに口を挟んだソルトの言葉に目を見開いた。


今、好きって言った?あの天の邪鬼なソルトが?

…まあ、この色はクラスメートと校長先生以外見られてないし、別に良いかな。
きっとみんななら受け入れてくれるだろう。

ソルトに甘いことに自覚がある私は、しょうがないなと言いながら念じる。


瞬く間に髪は金色、目は紫色に変化した。


「え…?」


「私ね、 髪と目の色が変えられるの。元々の色は多分自分でも分からないから無いと思うんだけど、今まではお父さんとお母さんの色を半分ずつ貰って、これで過ごしてたんだよ」


「良いねぇ、イメチェンし放題じゃん」

「色を変えるだけで随分印象変わるもんだな」

「こうなると雰囲気似てるね」


驚く三人に説明する。彼らは各々の反応を返してくれ、ソルトは「やっぱりこれだな」と満足そうに頷いていた。



「確かにこれならソルトと双子って言われても納得できる」


そう言うガナッシュに同意する二人。
似てる、だって。嬉しいな。


「けどシードルの色と近いから、二人は二人でなんとなく似てるような気がするな」

「あ、…っいたたたた!ちょっと!何するのさ!」

カシスの言葉にシードルが何かを言おうとするが、ソルトが頭を掴んで止めた為にその先は聞けなかった。


「休憩は終わりだ。さっさとやるぞ」










CreationDate:2005.01.31
ModificationDate:2015.03.26




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