09

「みんな、上達してるわね。

 魔法は実際に戦ったり、実戦を見たりするのが一番の上達方法です。
 だから、シュガー、ブルーベリー、お手本を見せてもらえる?」

「はい」
「え?…わかりました」

今私殆ど魔力が残ってないんだけど…。まあ一戦くらいなら大丈夫か。


「シュガーはこの紙から一枚引いて。それに書かれてる属性しか使っちゃダメだからね」

そう言われて引いた紙には、雷。

水に雷は不利だ。けど普通、水に雷は効果抜群だと思うんだけどなんで弱いんだろう。
電気を通さない、か。もしかして。


「ソルト! ・・・・持ってる?」

「ああ」

考えを試すための必要なアイテムを試合前にソルトに貰う。自分が聞いたくせに言うのはあれだけど、よく持ってたな…。


貰ったものを握り、ブルーベリーと教室の真ん中で向かい合った。



「試合、開始!」


「パチパチ」
「ブルーカスケード」

先手必勝とばかりに仕掛けてみたが妨げられた。
周りでクラスメートが息を呑んだのに気付く。
驚くのも無理は無い。通常なら相手を攻撃する魔法、ブルーベリーはその攻撃魔法を自分の前に出すことで私の雷魔法を無効果したからだ。

…やっぱり通らないんだなぁ。


手の中で、ソルトに貰った瓶の蓋を開ける。


「ブルーカスケード!」
「パチパチ」

仕掛けてきたブルーベリーの攻撃を、今度はさっきと全く逆になるようにパチパチで防ぐ。

「えっ!?…っきゃぁ…!」

普通なら押されるはずの雷が、ブルーベリーから出された水を通って痺れさせた。


「そこまで!勝者シュガー!」










CreationDate:2004.08.19
ModificationDate:2015.03.20




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