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「がん首そろってんじゃねーか、ドカス共」
6弔花と10代目達の戦いに割り込んだ。ベルが支えた嵐を受け取り、治療する。
「真鶴てめぇ…生きてたのか」
「当たり前ですよ」
イースを出して、嵐の全身を炎で包んだ。
「10代目に伝えて下さい」
「…ぁ?」
「ヴァリアーがあなた方を援護します」
そう言えば、嵐は目を見開く。ひどい間抜け面で思わず苦笑。すると、ベルフェゴールがこちらを向いた。
「ゆきー?どっちがザクロって奴?」
「あの柄の悪い奴です」
「へえー隊長あれに負けたんだ」
「ゔお゙おぉい!お前から卸してやろうかあ!」
「やってみ」
「上等だあ…ガッ!!」
「…うるせぇ、さっさとしやがれ」
「んなことわかってらぁ!!」
こんな時まで茶番しなくても…スクアーロの頭からは鮮血が流れ落ちる。駆け寄って治療していれば、ザクロと目が合った。
「てめぇ…あの時はよくも閉じ込めてくれたな」
「油断していてくれて助かりました」
「…てめぇ、」
ズガンッ!
一発の銃弾がザクロを掠める。
「うるせぇドカス共」
そして、戦闘が始まった。
ベルフェゴールがブルーベルに殺された。レビィもルッスーリアも殺された。
ザンザスは恐竜に噛み付かれ、スクアーロも殺された。
震える身体を無理矢理動かして、私もザクロに殺された。
「…かなり奮闘しましたね、今の私」
もちろん全て幻覚なわけなんだが。
「ゆきさん、自衛は得意ですからねー。サービスです」
「王子殺すとか、クソガエルなんなの」
「痛いですー」
その後すぐに合流したフランと六道御一行。いつの間にか幻覚に成り代わり、しばらく状況が掴めずに居るとフランが引っ張ってくれた。…六道骸、復讐者の牢獄にいるんじゃなかったけ?
「なっ!奴らを倒したのは全部幻覚!?」
「クフフフ…ウォーミングアップは済みました」
特徴的な笑い方で笑った六道は、この幻術で6弔花のデータも取っていたという。しかも復讐者の牢獄も出所したとか。…幻術ってなんでもありだ。
そして話は進み、その間にザクロの回復が終了した。
「チャンスを逃したなバカ共が!!」
そう言うが、ヴァリアー幹部は笑うだけ。
「しししっバカはおめーだ。待っててやったんだっつーの」
「なにぃ?」
「ボスは完全なお前達をカッ消したいのだ!」
レビィが嬉しそうに宣言し、幹部は皆臨戦態勢に入る。フランだけは先程取り出したベルフェゴールの人形?を振り回していた。…緊張感ないな。それだけ自分に自信があるってことだけど。
戦闘が始まり、私は負傷者の治療へ取り掛かかった。
そして、大きな雷が一つ。
GHOSTが現れた。
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