12-1
「妊娠3ヶ月です。」

「え…そんな…」

ウソだ…単純に考えたら嬉しい!

でも…私は何て事を…

ホープはまだ学生だぞ?

こんな事が知れたらホープは学校を辞めて働きます、

とか言い出しそうだ…

いや、絶対にそう言うはずだ…

今まで私が散々ホープの未来を縛ってきた。

これ以上に縛っていいものか!

ホープには夢があると、以前私に語ってくれた事がある。

その時のホープの顔はどこか大人げで、

本当に夢をもった顔をしていた。

このことがホープに知れたらその夢を壊してしまうかもしれない。

私はそれが一番嫌だ。

そんな事、絶対にしてはならない。

ああ、私はどうしたら…

「少佐?」

「分かった。失礼する」

「ちょっと!」

医者が呼び止めるのも聞かずに

礼を言って病院を後にする



私はホープの未来の妨げになりたくない。

でも、この子は正真正銘ホープとの間に授かった子。

愛しいホープの子なのだ。産みたいに決まっている。

もしホープの未来も、お腹の子も守るなら選択は1つしか残されていない。


私は一つの決意を胸にホープのもとに向かう。



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